2012年04月05日 (木) | Edit |
今月は7本を掲載。

月に四合瓶7本という事は、720ml×7=5,040ml。

これを31日で割ると一日当たりの飲酒量が162ml。一合弱だ。意外と飲んでないじゃん(笑)。



山本洋子さんの「純米酒BOOK」によると、一合の純米酒は150gの玄米で作られており、これは畳1/4枚分の田んぼから取れるんだそうだ。

積み上げていくと、今月は7畳分の米を日本酒で消費した事になる。

「みんなも日本酒を飲んで田んぼを守ろう!」なんて事を声高に言うつもりはないけど、日本酒がとても旨い時代なので、このレポートが好みの酒を見つける一助になれば、嬉しいんだけどなぁ、と思いつつ今月のイントロを締めくくりたい。



(評価は★★★★★~なしまで。あくまでも個人的な好みが判断基準。)



老亀 八反錦辛口純米生 ★★
山県郡北広島町 小野酒造 720ml 1,370円 石川酒店@西区古江西町

蔵があるのは山県郡北広島町。

ここは広島県の中では北西部に位置する町だ。

創業は1697年頃(元禄十年頃)というから、300有余年の歴史を誇る。

原料の米は全て自家水田で作り、精米も自社で行っているとの事。

全国的にはメジャーではないが、なかなか旨い酒を醸す蔵と言う印象を持っている。



さて本酒は、いつもお世話になっている石川酒店の専務から「老亀の生は珍しいわよ。」と言われ、「じゃあ下さい」てな感じで購入。

意外と人からの勧めに弱いタイプかもしれない(笑)。



実際に飲んでみると、生酒といっても独特のフレッシュ感には乏しく、辛さが目立つ造りになっている。

2日目、3日目も大きく印象は変わらなかったが、大きく外す事のない良酒であると感じた。


※最近のコメントで「スライムは?」とあったので、写してみた。いかがだろうか?





竹鶴 純米吟醸生 初絞り ★★★
広島県竹原市 竹鶴酒造 720ml 1,575円 大和屋酒輔@中区胡町

蔵については、2011年12月記事を参照の事。

僕の竹鶴に対するイメージはどっしりと重いお酒。

本酒は初しぼりだからだろうか、他の蔵のようにほとばしるフレッシュさを感じるわけではないが、どちらかというと軽くて飲みやすい。

2日目からは乳酸系の甘酸っぱさが出てきて、なかなか旨いと思った。

どうも最近は甘酸っぱい日本酒を好む傾向があるので、栃木県の仙禽辺りが広島で普通に入手できたら嬉しいんだけどな、と思っている今日この頃だ。







竹泉 芳醇辛口純米 ★★
兵庫県朝来市 田治米合名会社 720ml 1,470円 酒商山田@中区幟町

竹泉を醸す田治米合名会社は、元禄十五年(1702年)の創業。

300年以上も続いている酒蔵だ。



朝来市は但馬地方の南端に位置し、日本海と瀬戸内海の分水嶺となっている事でも知られている。

この地方は銀の採掘でも有名で、織田・豊臣・徳川の時代の権力者は直轄地とすることで重要な財源にしていたそうだ。



さて本酒は、燗にして旨い酒を求めて酒商山田に行った際、常温棚のラインナップから購入。

味わいとしては辛口で、奥の方に米の味が隠れているのが感じられる。

特筆するほど旨い酒ではないが、買う銘柄に迷った時には安心して手を出せる酒という印象を持った。

燗にして飲むつもりだったが、面倒臭くなって常温のままで飲み干してしまったのが残念。

ぬる燗にしたら間違いなく旨いと思うんだけどなぁ。

もう手元に残ってないんだよなぁ(苦笑)。







美波太平洋 純米うすにごり さくら ★★★
島根県雲南市 木次酒造 720ml ???円 石川酒店@西区古江西町

石川酒店の新取扱銘柄という事で購入。

本酒を醸す木次酒造は、「ヤマタノオロチ」にまつわる伝説地が数多く残っている雲南市にある。

創業は1923年(大正12年)。

山から湧き出る岩清水と地元産の米で蔵元杜氏がお酒を醸している。



島根県と言えば日本海というイメージだが、銘柄には太平洋の文字が。

少し調べてみると、元々は南太平洋海域のきれいな水のような日本酒を造りたいという思いから「南太平洋」と名付けたそうだ。

それが昭和20年に「南」を「美波」に変更し、現在に至る。



さて本酒は五百万石という酒米をメインとし、古代米を少しだけ混ぜているとの事。

古代米で作ったアイスは赤みを帯びているし、本酒もほんのりと赤いので、その辺から「さくら」という名を付けたんだろうと推察した。



開栓時に瓶口から立ち上がる香りは米感があり、なかなか期待を持たせてくれる。

実際に飲んでみるとやや炭酸シュワシュワで辛口の部類。

米の旨み・香りが初手から仕舞まで続く中にも、渋みを感じさせてくれる。

なかなか好感が持てる味わいだ。

本酒ならではの特長には乏しいが、辛口で旨いうすにごりを飲みたい時には選択肢として浮上するお酒だ。



なお、炭酸シュワシュワが残っているため、開栓時は注意の事。

一気に栓を開けると中身が噴出すので。

僕は無事開栓させるまでに10分ほど掛かった事を付け加えておこうと思う。







大倉 山廃純米 どSブレンド ★★★
奈良県香芝市 大倉本家 720ml 1,102円 酒商山田@中区幟町

蔵についての記載は2011年12月の記事を参照の事。

前回飲んだ物は余りにも味の変化が激しく、翻弄されたまま飲み干したお酒。

今回もその懸念はあったが、「どSブレンド」というネーミングに魅かれ購入。



ここで言う「どSブレンド」とは「責めブレンド」の事で、「責め」とは日本酒を搾る際に最後に出てくる部分で、雑味成分が多いと言われている。

ちなみに搾り始めは「あらばしり」中間所で最も良いとされている部分は「中取り」などと呼ばれる。

本酒はおそらく、いくつかのタンクの責めをブレンドしたもの。

そもそも日本酒の旨さに目覚めたきっかけの一つに「悦凱陣の責めブレンド」を飲んだからという経緯もあり、多分、僕は気に入るだろうと思い購入した次第。



実際に飲んでみると、中音域をイメージさせるような旨みが続き、仕舞は渋みで切れを出している印象。

山廃感は思いのほか軽く、乳酸系の酸味はそこまで感じられなかった。

面白いのは、飲んだ後の口の中がサッパリしている事。

ひょっとしたらこれが酸の仕事なのかもしれない。

責めというイメージとはかけ離れた酒質ではあるが、これはこれで好みに近いお酒だ。






市島 山廃純米 ★★★
新潟県新発田市 市島酒造 720ml 1,325円 フレスタ@佐伯区海老園

市島酒造は、全国屈指の大地主と言われた市島家の分家が1790年代(寛政年間)に創業した蔵。

市島家は、最盛時に2,800町歩(約2,776万平米。広島市南区の面積とほぼ同じ広さ)の田畑山林を所有していたとの事。

本酒はフレスタの新規取り扱い銘柄のようだったので、好奇心で購入してみた。



開栓直後の味わいはなかなか良く、舌の奥で米の甘さを、先で辛さと苦味を同時に感じる。

余韻は穏やかな山廃感。

全体的に穏やかな飲み口で飽きが来にくい造りだと思う。

癖も少なく、山廃が苦手な僕でもすいすい飲めたほどだ。

インパクトには欠けるが、普段飲みのお酒として良いのではないだろうか。







梵 純米大吟醸 日本の翼 ★★★★
福井県鯖江市 加藤吉平商店 720ml いただきもの 

梵を醸す加藤吉平商店の創業は、1860年(万延元年)。

全量純米酒造り、蔵内平均精米歩合が37%(獺祭は平均41%)という高精白米を使い、全てのお酒が長期氷温熟成されてから出荷、と色々な取り組みをされている蔵だ。

この銘柄名は、サンスクリット語の「梵」と英語の「BORN」を掛けており、前者が「けがれなき清浄」を意味し、後者は「未来への誕生」を意味しているとの事。

今回はある方からのいただき物として我が家に来た次第。



高精米歩合のお酒という事で、獺祭のようにサラッとした飲み口を想像していたが、実際に飲んでみるとその想像が間違いだった事が分かる。

立ち上がる香りはフルーティーな吟醸香ではなく、米の綺麗な香り。

雑身を省いて旨味だけ残したかのような味わい。

仕舞には苦味が利いており、適度な余韻を引きずりつつも切れが良い。

自然な旨みというと大げさだろうか、このお酒の余韻が残っているうちに普通のお酒(といっても4合瓶で1,000円台の純米酒)を飲むと、わざとらしさが感じられ、飲む気が失せてしまう。

何と言う罪作りなお酒なんだろうか(苦笑)。



開栓から日数が経つと、さすがに旨みと香りが減退するが、そのレベルの高さは窺うことが出来る。

国賓クラスの晩餐会で乾杯酒に採用されているそうだが、初手から仕舞まで品良く「米」を感じる事が出来る本酒は、まさにその役割はうってつけだと感じた。





その他の日本酒に関する記事はこちらからご覧いただけます。










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コメント
この記事へのコメント
スライム~~
スライムさん、ご無沙汰してました。
お元気そうで、なによりv-10

梵、いいですね!飲んでみたい!
神結酒造の「冬の虹」を飲んで、いい気分なりんごでしたv-39
2012/04/06(Fri) 00:02 | URL  | りんご #-[ 編集]
りんごさんへ
ご堪能いただけましたか、スライム(笑)。

梵の日本の翼は、飲んだ瞬間、その旨さににやけてしまいましたよ。
酒商山田で扱っていますが、なかなか手を出しにくい価格帯なんです。。。
2012/04/06(Fri) 08:49 | URL  | oomin #-[ 編集]
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