2012年01月11日 (水) | Edit |
12月は初挑戦の蔵が4蔵あったが、中でも笑四季酒造は印象的だった。色々と可能性を秘めていそうな気がする。

今月のナンバー1は九平次のうすにごり。これは旨った。まだ店頭にあれば買っておこうかなぁ。


★は個人的なオススメ度合いを示していて、なし~★★★★★で評価しています。)




大倉 特別純米 ★★

奈良県香芝市 大倉本家 720ml 1,050円 酒商山田@中区幟町

大倉本家株式会社は、明治29年(1896年)に大倉勝治商店として創業。

昭和2年(1927年)には、奈良県神社庁の委託を受け「御神酒」作りを始め、最盛期には6000石ほどの販売量があったそうだ。

平成12年に一旦休造され平成15年から造りを再開。

今年が再開8期目で、38歳の4代目蔵元兼杜氏が酒を醸している。



酒商山田幟町店オープン初日の夜に訪れ本酒を購入。

店員からは「このお酒をご存知なんですか!」と言われたが、その逆で知らないから買ってみた。

どうやら一押しの蔵だったみたいだ。



開栓直後、瓶の口から立つ香りは山廃そのもの。

僕は山廃が得意な方ではないので買う時には注意をしているつもりだったが、本酒はラベルのどこにも山廃と書かれていなかった。

冷たいままでしばらく飲んでみたが、30分おきに味が変わる忙しいお酒という印象を持つに至った。

初めは山廃感が強かったが、それが薄れたと思ったら酸味が立ってきたり、辛さが目立ってきたり、めまぐるしく味が変わった。

温めて飲んでみたが、酸味は穏やかでややくどい。



開栓2日目には山廃感がほぼなくなったが、旨みが強すぎて僕にはクドいと感じるお酒だった。

もう少し仕舞の切れがあれば言う事ないんだけどなぁ。

しかし、この手のお酒が好きな方には1,050円とは思えないパフォーマンスを発揮するお酒なのでオススメしたい。







悦凱陣(よろこびがいじん)讃州雄町 山廃純米 ★★★★

香川県仲多度郡 丸尾本店 720ml 1,800円 酒商山田@中区幟町

大倉の記事で「山廃が得意ではない」と書いておきながら山廃を購入。

まぁ山廃にも色々あって、菊姫のような山廃は大の苦手だが、本酒のような穏やかな山廃はむしろ好物。

何事も程度問題という事で。



さて、悦凱陣は香川県琴平の地で少量醸されるお酒で、飲み口は濃醇旨口。

僕の大好きなお酒の一つである。

丸尾本店は、亀齢の西垣杜氏が以前いらしたことでも知られている。



開栓初日。くどいほどの旨みが押し寄せてくる。

しかもアルコール度数が18~19度と高めだ。

これは飲み疲れそうだなと思い、少しの時間ぐい呑みに注いだまま休憩。

すると、酸味が勝った味わいに変化し、旨みはまるで出汁のように下支えに回った。

常温に近づくと米っぽさが強くなり、温めたら旨いだろうなと容易に想像が出来る。



実際に温めて飲んでみると、人肌程度の温度が最もふくよかで旨いと感じた。

少々お高いお酒だが、その価値有り。

年末に別スペックの凱陣をもう1本買おうと思う。







白鴻 純米酒 H19BY ★★★
呉市安浦町 盛川酒造 720ml 1,575円 石川酒店@西区古江西町

白鴻を醸す盛川酒造は、1887年(明治20年)の創業。

現在の当主で7代目だそうだ。

一般的なフレーズで白鴻を表現すると、「軟水仕込らしい柔らかな口当たりのお酒で、味わいは強く主張する事なく、食に寄り添うようなお酒」といった感じだろうか。

僕の好みで言うと、旨いんだけど物足りないお酒かな。

ま、この辺りになると好みの問題なので、好き嫌いが分かれるのは仕方がないところだろう。



さて、本酒はやや辛口でふくらみのある燗向きのお酒という事で、石川酒店の奥様に勧められて購入。

帰って気付いたのがH19BYという事実で、僕は熟成香が苦手なのでちょっとドキドキしながら、まずは常温で一杯。

熟成香はほとんど感じられない。

何かの木のような香りが感じられ、白鴻にしては旨みのある味わいだった。

これなら大丈夫。

温めて飲んでみると、ぬるめの温度の方が良いみたいで、嫌な所が全くなくスイスイ飲めてしまった。







小笹屋竹鶴 大和雄町 無ろ過原酒 ★★★★
竹鶴酒造 広島県竹原市 720ml 1,575円 大和屋酒輔@中区胡町

ニッカウヰスキーの創業者「竹鶴政孝」氏の生家としても知られている竹鶴酒造は、1733年(享保18年)創業の酒蔵だ。

僕の竹鶴に対するイメージは、「燗にして旨いお酒」「米の旨みをしっかりと引き出した味」というもの。

本酒もそのイメージ通りのお酒だ。



ともすれば、旨みの強いお酒はそれだけで飲み進めることが出来るので食中酒になりにくい面がある。

しかし本酒は生もとによる酸のせいか、心地よい余韻が続きながらも切れもあるため、旨い食中酒として成り立っている。

少し温めて飲んでみたが、40度や50度程度だと常温の方が良いかなと思った。

60度、70度まで上げたらまた印象が変わるのかもしれないが。

定番商品でこの旨さ。さすがは竹鶴。







寫楽(しゃらく) 純米生酒初しぼり ★★★

福島県会津若松市 宮泉銘譲 720ml 1,155円 大和屋酒輔@中区胡町

1954年(昭和29年)に花春酒造から分家創業した酒蔵。

現在は30代前半の若い蔵元の下、会津宮泉・寫楽という2つの銘柄を醸している。

大和屋での取り扱い開始は今年からだろうか?

これまで寫楽の存在には気付かなかった。



先日、別スペック(純米吟醸ささめゆき)を飲んで非常に旨いと思ったので、本酒を購入。

香りは非常に穏やか。

うっすらと果物のような味わいがするが、あえて表現すると桃に近いのかな。

後口は清冽な水の如し。

いい酒だとは思うが、あっさりしすぎて僕には物足りないなぁ。







成政 雄山錦 純米無ろ過生原酒 ★★★★
富山県南砺市 成政酒造 720ml 1,575円 石川酒店@西区古江西町

先月飲んだ成政は平成16年に醸造されたもので「魂を醸す」という名が付いたもの。

今回は新酒に挑戦してみた。使われている米は「雄山錦」と言って、富山県で作られた酒米のようだ。

僕は名前を見たときに「雄町」と「美山錦」の掛け合わせかと思ったが、調べてみると「ひだほまれ」に「秋田酒33号」を交配して作ったことがわかった。

なるほど、そんなに単純じゃないんだな(苦笑)。



米のせいかどうかは分からないが、非常に旨みが濃厚なお酒だった。切れがもう少し加わるともっと良いように思う。

常温近くなると苦味や酸味が台頭してくる。

ふたを緩めて常温放置で一晩置いたら、旨みは強いものの初日よりは穏やかになり辛みが加わった。

このお酒は空気に触れさせた方が良さそうだと思い、ガラにもなくワイングラスで常温を楽しんでみた。

その後、燗に移行。

本酒はぬる燗が適温。

米の風味がばっちり開き、久々に米っぽいお酒だなぁと嬉しくなるほど旨かった。







出雲富士 純米ひやおろし 秋雲(あきも)★★
島根県出雲市 富士酒造 720ml 1,380円 大和屋酒輔@中区胡町

富士酒造は、出雲大社で有名な出雲市にある蔵で、創業は1939年(昭和14年)。

生産量は300石程度との情報あり。

以前、白ラベルをジャケ買いして旨かったので、店頭で見つけた本酒を手に取り、購入してみた次第。



開栓直後は、軽い熟成香と甘味・酸味が渾然一体となった味わい。

これはちょっと厳しいなぁ。

開栓2日目。熟成香が取れて、甘味と酸味も穏やかに。

少し米の旨みが出てきて少しよくなったとは思うが、初日の印象が強すぎて評価としては低くとどまる。







醸し人九平次 純米吟醸うすにごり ★★★★
愛知県名古屋市 萬乗醸造 720ml 1,431円 大和屋酒輔@中区胡町

愛知県と言えば、まず最初に名前が挙がるであろう「醸し人九平次」。

『別誂(べつあつらえ)』と呼ばれるスペックのお酒は、フランス3つ星レストランのメニューにも乗るほどだ。



醸し人九平次を醸す萬乗醸造は、代々「九平治」を名乗る久野家が当主を勤めており、現在は15代目との事。

醸し人九平次という銘柄は15代目になられてから発売されたと記憶している。



本酒は九平次の新酒第一弾。

生酒らしいフレッシュな香り。

ジューシーさと軽快な酸味が織り成す味は、かなりの旨さ。

ここ何年かで飲んだうすにごりでは、僕の中ではナンバー1だ。

開栓2日目はさすがにダレてくるので、あけたその日に飲み干す事をオススメする。







maison de kanako 3 ★★★
滋賀県甲賀市 笑四季酒造 720ml 1,619円 リカーショップマエカワ@呉市

本酒との出会いは今から3ヶ月ほど前。

呉蔵元屋を経営されているリカーショップマエカワを覗いた時に、冷蔵庫で見かけたのが最初だ。

その時は、ラベルや瓶のフォルムがとても気になったものの購入することなく帰宅。

しかし、それ以来ずっとこのお酒のことが気になっており、この度、重い腰を上げて購入しに行った次第。



いわゆるジャケ買いのため、お酒や蔵元の知識は持ち合わせていなかったのだが、調べてみるとなかなか面白い蔵であることが分かった。

蔵の歴史を見ると、1892年(明治25年)に創業し某大手酒造メーカーへの桶売りで石高を伸ばしたものの、日本酒の消費量低迷に伴い事業を縮小という流れだ。

そして現在は5代目蔵元兼杜氏の竹島充修氏と奥様で杜氏の加奈子さんのお二人で酒を醸している。

つまり夫婦杜氏ということだ。

今回購入したmaison de kanako3はその名の通り、奥様の加奈子さんが醸されたお酒。



飲んでみると爽やかな甘味が特徴のお酒だと感じた。

2010年のお酒だったせいなのか若干の熟成香があり、甘味と混じる事で良くない相乗効果が生まれていた。

開栓翌日は熟成香が取れて、このお酒のいい所がほぼ出ていたように感じた。

ボトルデザインといい、味わいといい、日本酒愛飲家の裾野を広げると言う意味では、とても期待できる蔵ではないかと思う。

できれば四合瓶で他のスペックを飲んでみたいが、マエカワにある他のスペックは全て一升瓶。これは通販で取り寄せるか?







白龍 大吟醸 ★★
新潟県阿賀野市 白龍酒造 720ml いただきもの

白龍酒造は新潟県の中でも新潟空港に3番目に近い内陸の阿賀野市にある酒蔵。

1839年(天保10年)に回船問屋から分家し、創業されたとの事。

越後杜氏を筆頭に端麗辛口のお酒を醸されている。



本酒はほんわかとした米の風味が感じられる端麗辛口酒。

仕舞の苦味は結構強めである。

醸造アルコールが添加されてはいるが量は少ないと思われ、飲んでも嫌な味わいはあまり感じない。

総じてそこそこにまとまりのある大吟醸ではないかと感じた。







七田 純米吟醸 無ろ過生 山田錦100% ★★
佐賀県小城市 天山酒造 720ml ?円 酒商山田@中区幟町

広島で佐賀県のお酒を入手しようと酒販店に行っても取り扱いが少なく、なかなか出会う事がなかった。

今までだと、大和屋酒輔の「東一」かリカー&フーズ タナカの「天吹」ぐらいしかないように思ったが、最近ようやく酒商山田が佐賀県を代表する銘酒の1つ、「七田」の取り扱いを始めてくれた。

※個人的には鍋島の取り扱いも始めて欲しいのだが。。。



「七田」を醸す天山酒造は九州有数の源氏ボタルの名所として知られる小城市にある。

天山酒造のそばを、その名所として名高い祗園川が流れていて、もう少し上流に行くと毎年5月下旬から6月上旬にホタルが飛び交う風景を見ることが出来るそうだ。



さて本酒の感想だが、開栓直後は山田錦らしいグラマラスな味わい。

しつこくないギリギリの線まで強い余韻を感じさせる。

しかし、1時間もしない内にスレンダーな味わいに。

さっきまでの旨みはどこに行ったんだろうか?

変化のスピードに戸惑いを隠せなかったほどだ。







五橋 吟醸原酒 ★★★
山口県岩国市 酒井酒造 720ml いただきもの

山口県のお酒の中でも簡単に手に入るお酒の一つ。

五橋を醸す酒井酒造は山口県岩国市の蔵。

米軍基地からはそう遠く離れていない中津町に位置する。

創業は1871年(明治4年)。

五橋の名は、錦川にかかる五連の反り橋:錦帯橋に由来しているとのこと。



山口県のお酒といえば、最近では獺祭や東洋美人、貴が全国区の活躍振りを見せているが、それまでは隣県の広島でさえも山口=五橋という認識でいたのではないだろうか。

五橋に対する個人的な印象は、「当たり外れが少ない蔵」。

本酒もそれに該当するお酒だった。

吟醸原酒とはいえさしたる特徴があるわけではないが、それが飲み手を選ばない強みでもあるのかもしれない。







寫楽 純米吟醸 ささめゆき ★★★
福島県会津若松市 宮泉銘醸 720ml 1,470円 大和屋酒輔@中区胡町

先に飲んだ初絞りと同じ銘柄のスペック違いを購入。

実はささめゆきの購入は2回目なのだが、1回目は酔いが酷くて味わいの判別が曖昧だったため掲載を見送った経緯がある。

瓶底にうっすらとオリが沈んでおり、瓶を上下逆さまにすると、まるで粉雪が舞うように滓が瓶内を漂う。

ささめゆきとは上手い事言ったものだ。

初めて飲んだ時には白桃のような立ち上がり香で、旨みを秘めた甘さが心地良く、とても旨いと思った。

しかし今回は、旨みがややくどく白桃のような立ち上がり香も感じられなかった。

仕込みタンクの違いによるブレなのか、購入~飲むまでのプロセスの違いなのかは分からないが、前回ほどの感動を受ける事はなかった。





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