2011年12月10日 (土) | Edit |
先月までは冷蔵保存のお酒を中心に飲んできたが、さすがに寒さが増してきたため、今月は常温で飲んで旨いお酒を求めて、色々と飲んだ。

以前飲んでイマイチと思っていた蔵のお酒も飲んでみたが、スペックが変わると好みにはまるお酒だったりして、驚いたことも。

いや、ほんと、表情が多彩すぎて困ってしまう。ま、飲む理由になるからいいんだけど(笑)。



さて、今月の掲載本数は10本。

10月同様に今月も外飲みを減らしたので、その分、家で飲んでいると言う訳だ。でも、ちょっと多すぎたかな(苦笑)。

ところで、今月は記事以外のお酒をもう一本飲んでいるのだが、酔いが進み過ぎて味の判別が出来なかったので掲載をやめた。

もっと、いい飲み方をしなくては、と反省中である。



(★は個人的なオススメ度合いを示していて、なし~★★★★★で評価しています。)



炭屋弥兵衛(すみややへい) 純米吟醸 H20BY ★★★★
岡山県真庭市 辻本店 720ml 1,414円 石川酒店@西区古江西町

御前酒(ごぜんしゅ)やGOZENSHU9(ナイン)を醸す辻本店は、岡山県北部、中国自動車道よりも北の真庭市にある酒蔵だ。

1804年に創業し、当時は三浦藩御用達の献上酒として「御膳酒」という名を受け、酒造りをしていたとの事。

僕自身、今までに何度も飲んでいるお酒だが、その中でも炭屋弥兵衛は味わいが軽くて好みの範疇からは外れるという認識でいた。



今回は、実は竹鶴を購入するために石川酒店に入ったのだが、丁度良い品がなくその代わりに勧められた本酒を購入してみた次第。

このお酒は軽いんじゃないかとの問いに対して、竹鶴ほどではないが飲み応えがあると言われたのも購入の決め手だった。

正直なところ半信半疑で購入したのだが、飲んでみると、香り控えめながらも米の旨みがしっかりと感じられ、心地よい苦味と辛味が感じられる旨い酒だった。

温めると、米の香りは増幅されるが苦味と辛味が減退する。

これは常温で飲んでこそのお酒かな。







群馬泉 山廃純米 ★★★
群馬県太田市 島岡酒造 720ml 1,134円 大和屋酒輔@中区胡町

文久3年(1863年)創業の酒蔵。

2006年2月に蔵全焼と言う大惨事に見舞われたが、奇跡的な復活を遂げたそうだ。

ほぼ全量を山廃で醸し純米クラスで1年、吟醸クラスで3年は蔵で寝かせて出荷されるとの事。

山廃はどちらかと言うと苦手なんだが、何故だか魅かれるものがあって購入してみた。



開栓初日。

まずは常温で飲むと、軽い旨みと軽い山廃感。

もっとグッと来るのかと思っていたので、少し拍子抜けだった。

50度まで温めて飲んでみたが、大きくは変わらなかった。

開栓して数日経っても状況は変わらず。

開きそうな雰囲気だったんだけどなぁ。







楯野川 源流 冷卸 中取り原酒 ★★
山形県酒田市 楯の川酒造 720ml 1,627円 大和屋酒輔@中区胡町

純米大吟醸しか造らないというコンセプトの酒蔵。

酒造開始は安政元年(1854年)なので、160年弱の歴史を誇る。

山形県と言えば、十四代やくどき上手、出羽桜、上喜元などが名の知れたところだろうか。



開栓直後はバニラのニュアンスが感じられる香りが特徴的。

米由来の甘味を感じるものの、酒質自体は辛口。

個人的な好みでは、この手の風味はちと苦手。

酒米が美山錦ではなく雄町だったらまた違った印象を持つんだと思う。



ところで、日本酒で「バニラ」を感じるって不思議だが、そういうお酒には時々出会う。

果実味や薫香を感じることもあったりして、それもこれも日本酒の面白さと言う事なんだろうか。







白蘭(はくらん) 吟生 ★★★
三次市三次町 白蘭酒造 300ml 696円 沖酒店サングリーン店@三次市

三次市の中心部近くに位置する酒蔵。

広島東洋カープの永川勝浩選手と梵英心選手(共に三次出身)を応援する日本酒「勝浩」「英心」を発売した時に話題になったので、記憶にある方もいらっしゃるかもしれない。

「美和桜」や「瑞冠」ほどの知名度はないが、今回購入した店では「白蘭」のラインナップが多く、案外地元では「白蘭」優勢だったりするのかもしれないと思ったりもした。



さて本酒は、純米吟醸の生貯蔵酒。取り扱いは要冷蔵だが、四合瓶は常温棚に陳列されていたため冷蔵庫の中にあった小瓶を購入してみた。

初手に来る果実味と軽快な酸味は、まるで白ワインのような雰囲気がある。

正直な所、そんなに期待せずドライブがてら三次まで買いに行ったのだが、本酒はなかなか面白い酒だった。



あ、それはそうと、11月28日放送の「吉田類の酒場放浪記」で紹介された「お加代」というお店のメニューに「白蘭」という文字を発見。「吉四六」と「冷酒」の間にその文字が書かれていたんだが、あれはこの「白蘭」なんだろうか?

どなたかご存知の方はいらっしゃらないだろうか?







水龍 吟醸酒 ★★
呉市吉浦中町 中野光次郎本店 720ml 2,100円 呉蔵元屋@呉市宝町

JR吉浦駅から山手に向かって車で5分ほどの距離にある酒蔵。

創業は明治時代の初期のようで、現在の蔵元が6代目との事。

米由来の甘味が先に来て、苦味が後追いしてくる。

悪くはないけれど、グッと心が揺れるところは、ない。

開栓初日は香りが立つが、2日目以降は控えめになり後口も軟水のような口当たりになった。







成政(なりまさ) 魂を醸す 特別純米 玉栄 H16BY ★★★
富山県南砺市 成政酒造 720ml 1,575円 石川酒店@西区胡町

常温で米っぽいお酒が欲しいと言うオーダーに勧めていただいたのが本酒。

石川酒店の社長イチ押しらしい。

本酒を醸す成政酒造は、石川県との境にある山「医王山(いおうぜん)」の麓にある。

成政というブランド名は、戦国時代に越中の国主であった佐々成政にちなんで付けたとの事。

富山県のお酒には出会う機会が少なく、飲んだことがあるのは銀嶺立山と羽根屋ぐらいじゃないかな。



まずは常温で飲んでみると、平成16年のお酒にしては熟成香が穏やか。

日本酒って熟成してくると紹興酒っぽくなるが、本酒にはそんな所は感じられなかった。

味わいは想像より軽く、米っぽさが僕には不足。

60度まで温めてから冷ましながら飲んでみると、40度を少し越えた辺りで最も米の香りが広がる。

常温~ぬる燗向きと言われていたが、正にその通りだった。

期待の度合いと比べると、ちょっと期待外れと言わざるを得ない。

ま、僕の期待が高すぎただけで、お酒自体は平均よりは旨いと思う。







於多福 生もと純米 ★★
東広島市安芸津町 柄酒造(つかしゅぞう) 720ml ?円 田辺酒店@西区南観音

安芸津町には、最近注目度が高まっている「富久長」を醸す今田酒造本店があるが、柄酒造はそことは対照的に地味な酒蔵だ。

軟水仕込みの辛口酒を醸す蔵で、広島市内では田辺酒店以外に扱っている酒販店を知らない。

基本的には地元や周辺地域で消費される地酒だと理解している。



今回購入した於多福とは別に「関西一」というラインナップも有って、ひょっとしたらそちらの方がまだ世に知られているのかな。

田辺酒店店主の勧めによりまずは常温で飲んでみたが、舌先にピリッと来る辛口の生もとで、温めると花開きそうな酒質だ。

ちょっと期待して温めて飲んでみたが、熟成香は和らいだもののそれ以外の要素は大きく変わらなかった。

これなら常温で飲むのが良いかな。







神招(かみまねき) 純米吟醸原酒 ★★
神石郡神石高原町 田中酒造 720ml 1,575円 蔵で直接購入

田中酒造は明治45年創業。昔ながらの道具を使い、手仕事でお酒を醸す蔵だそうだ。

現在は人手不足のため、造りは止めてらっしゃるとの事。



神石町という地名は天照大神に由来しているという説があり、神招と言う名前は出雲にいる神様を招くという意味で名付けられたそうだ。

蔵元によると、広島市内では流通しておらず、神石高原町や尾道市の一部の酒販店、帝釈峡のお土産屋などで入手可能との事。

ラインナップは普通酒と純米吟醸。

中でも純米吟醸は、ノーマルの純吟・生貯蔵・原酒の3種があり、僕が購入したのは原酒。



開栓初日は、しっかり目の辛さを感じる。

香りと米の旨み、甘味は抑え気味。

ジンの様なニュアンスがあるお酒だと感じた。

しかし日が経つにつれ辛さがなくなっていき、5日目にはまるで砂糖水のような甘さだけが残った。

初日は良かったんだけどなぁ。







白冠(はっかん)本醸造原酒 ★★★
尾道市因島田熊町 備南酒造 720ml 1,575円 蔵で直接購入

大正2年(1913年)創業の酒蔵で、今の蔵元が3代目との事。

余談だが、因島にはかつて5つ(7つという説もあり)の酒蔵があったそうで、その一つの「万田」という蔵が「万田酵素」の創業者が当主だったそうだ。

備南酒造は、現在では因島唯一の酒蔵。

生産量は何石という数字には表せられないほどの少量だと言われていた。



まずは常温で試してみると、臭いからはアル添を感じさせるが、味わいからはそれは感じない。

辛目の飲み口で旨みも程ほど。

温めて飲んでも大きな変化は感じられなかった。

本醸造としてはいい部類に入ると思う。開栓後も大きな変化はなし。







梅の宿 純米生もと 木桶仕込み ★★★
奈良県葛城市 梅の宿酒造 720ml 1,180円 石川酒店@西区古江西町

先に飲んだ「成政 魂を醸す」がちょっと物足りなかったですと伝えたところ、これならどうだ、と勧められたのが本酒。

梅酒やリキュールで蔵の存在は知っていたが、日本酒でお目にかかったのは初めてだったため購入してみた。



梅の宿酒造は明治26年の創業。

1600石程度の量を平均年齢26歳という若い蔵人たちが醸しているそうだ。

そうそう、今は「玉川」を醸してらっしゃるハーパーさんって、確かここにいたんだっけかな。



飲んだ印象は、常温ではそこそこ旨口のお酒。

味わい深さもあり、これが木桶仕込みの効果なのかもしれないと勝手に思ったが、どうだろうか。

50度まで温めて冷ましながら飲んでみると、このお酒の適温は人肌程度だと分かった。

この温度に突入するとお酒の持つ米の風味が膨らみ、柔らかな口当たりで幅のある旨みが楽しめる。

総じて悪くは無いと思う。





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