2016年07月12日 (火) | Edit |
京都での最後の食事は、結婚記念日を祝う旅行らしいハレの店、『菊乃井本店』へ。

ミシュラン三ツ星の店なので、ちょっとミーハーかなとも思いましたが、良い経験になるのではと思い訪問を決意。





店の場所は、八坂神社・円山公園の南側。

長く緩やかな坂を上った先の突き当たりに、アプローチと外観が見えてきます。

菊乃井本店の外観

菊乃井本店の看板





靴番と仲居が出迎えてくれ、靴を脱いで個室へ。

少し大きめの畳で10帖ほどの和室には掛け軸の掛かった大きな床の間があり、小さな池や神棚を祭ってある庭が部屋から見ることが出来ます。

菊乃井本店の店内

開始時間の12時になり、仲居の挨拶の後、食前酒として菖蒲を漬け込んだ日本酒を盃で。

京都市の条例で、乾杯は日本酒と決まっているんですって。

そいや、東広島市にもありましたね。





さて、料理を紹介する前に感じたことを書いてしまいますが、出汁・塩・醤油・味醂・山葵・酢など、あらゆるものが穏やかで刺激が少なく、しかし味は決まっています。

素材の旨味が強くて、「ワオ!」と驚くような店は知っていますが、なんでしょうか、一口一口、「ほぅ」と感心しながら食べ進めるこの感じは。

僕の中では「はんなり」という表現がしっくり来て、まるで新しい感覚を刺激されたようでした。





ではそろそろ、お料理のご紹介など。





先付は、長芋羹の山葵ジュレ。

菊乃井本店の長芋羹の山葵ジュレ

刻んだ山芋を寒天で固めて、鰹出汁と山葵のあんが掛かっています。

上に乗っているのは、シソの花。

羹の中には蛸が。

実際に食べてみると、しゃくしゃくの山芋とぷるんとした羹、辛くなく香り高い山葵の風味に穏やかな鰹の風味。

初手から清冽な印象です。





八寸は、上から、鯛のちまき寿司・茗荷酢漬け・的射穴子・鯛の子落雁・アイナメの稚魚の南蛮漬け炒り卵合え・枝豆・きぬかつぎ大徳寺納豆射込み・鯛の白子酒盗和え。

菊乃井本店の八寸

どの素材もたおやかで自己主張は少ないですけど、じわじわと旨味が伝わってきます。

きぬかつぎが纏った納豆の風味。

驚くほど穏やかに旨い酒盗和え。

それ以上に良かったのは、しっとりとした鯛のちまき寿司でした。

菊乃井本店のちまき





造りは、シマアジと鯛。

シマアジはまずまずでしたが、鯛はプリっとネチっとで、じんわりと旨かったです。

菊乃井本店の鯛とシマアジ

菊乃井本店の鯛の刺身

醤油は辛さがなく、くいっと飲めてしまいそうな程。

出汁も入ってるのかな?

ちなみにあしらいの黄色いのは、ボイル後酢水で洗った黄ニラなんですが、これがこの日一番酢が効いてて、何だか面白かったです。





この辺りから日本酒にスイッチ。

菊乃井特注の純米吟醸を1合ほど。

菊乃井本店のオリジナル日本酒

伏見の松本酒造が醸したお酒で、丸い含みに丸い辛さ、随分遅れて米感な感じで、なかなか旨かったですよ。





鰹のたたき。

菊乃井本店のかつおのたたき

酢味噌が掛かってるのかと思いきや、ポン酢ジュレと太白胡麻油を乳化させたソースとのこと。

昨年まではポン酢ジュレだったようですけど、今年から変えたんだそうです。

鰹自体が旨いのはもちろんですが、見た目と味のギャップが面白かったですね。





椀物は、甘鯛新茶蒸し。

菊乃井本店甘鯛新茶蒸し

茶そばと卵焼きを甘鯛で巻き、上に薬味を乗せて吸い物を張っています。

わずかに甘味のある綺麗な吸い物、プリプリの甘鯛。

少し酔い覚ましになるのも良いですね。





滋賀県は湖北の鮎を塩焼きで。

菊乃井本店の鮎

滋賀の鮎は大きくならないんだそうでして、それゆえ頭から尻尾まで全て食べられるんだそうです。

蓼酢で食べるようにとのことでしたが、僕は何も付けずに食べるほうが鮎の香りがダイレクトに感じられて好きだなぁ。





翡翠茄子と白ずいき。

菊乃井本店の白ずいきと翡翠ナス

少し主張した酢漬けっぽい下味のずいきと、歯応え残る程度にわずかな甘さを含ませた茄子。

これらを穏やかな鰹のツユと風味の良い胡麻ダレで食べ進めます。

色々な調味料や食材が調和していて、この料理とても気に入りました。





鍋物。

菊乃井本店の鍋物

火はどうするのかと思いきや、炭とのこと。

固形燃料じゃ風情がないので、一人勝手に心配していましたが、杞憂でしたね(笑)。

山椒の花と葉(木の芽)を鍋に入れて食べるようにとのことでしたので、どっさりと。

菊乃井本店の鍋物山椒たっぷり

ほんのりとした香りと痺れが和出汁のアクセントになりますね。

具材では穴子と山椒が目立っていますけど、実は厚揚げが主役ではないかと。

ツユにコクを与え、自らも出汁の旨味・穴子の風味などが染みこみ、ニヤッとする旨さでした。





さて、〆の料理です。

鯛めし。



新キャベツのすり流し。



漬物。

菊乃井本店の漬物

粒が立ち鯛の旨味を吸った米、甘辛い鯛の焼き物。

一緒に出て来た京番茶で茶漬けにしたいところですが、グッとこらえてそのまま美味しくいただきました。

すり流しは、酔いが覚める熱々ぶり。

黒胡椒が効いていて、揚げたジャガイモまで。

熱々ゆえに新キャベツは感じにくいかな。

胡瓜のドボ漬け(ぬか漬け)と筍山椒も、抜かりなく旨いですね。





デザートには、マンゴースープにアーモンドアイス。

菊乃井本店マンゴースープにアーモンドのアイス

マンゴー特有の甘酸っぱさが強く、アイスの存在が消えるかなと思いましたが、後からアーモンドが主張してきて、この辺りは流石の旨さです。





そして、最後の最後は柏餅。

菊乃井本店の柏餅

生地にエンドウを練りこんできな粉をまぶしたんだそうです。

主張は少ないけど、穏やかに旨い柏餅でした。





今回注文したのは、昼の懐石で一人13,000円。

お酒は案外安く、菊乃井特注の酒や追加した玉乃光が1合1,000円。

サービス料が15%は掛かりますが、納得の料金でした。

ごちそうさまでした!!!!

(2016.5)



■お店のデータ
菊乃井本店
京都府京都市東山区下河原町459
0755610015
時雨めし弁当11:30~12:30に入店
懐石は12:00~13:00に入店
夜は17:00~20:00入店
定休日:不定休(年末年始は休み)


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