白目をきれいに
2015年09月19日 (土) | Edit |
※平成28年7月6日 阿武の鶴酒写真追加。五橋酒写真差し替え。
※長文につき、ご注意下さい。

夢は、日本全国の全ての日本酒を飲む事。

何十年掛かるか分かりませんが、旅行がてら楽しく飲めたら良いなと思っています。





そして夢への第一歩として、地元広島の酒を全て飲んでみようと思い、今から3年前に達成。

詳しくは「広島県内の日本酒を全て飲んでみた」という記事をアップしておりますので、ご参照下さい。

※実は、事あるごとに更新してます。最近だと、杜鵑や玉龍、家納喜の情報を追加しました。











さて今回挑戦したのは、お隣の山口県の日本酒コンプリート。





まずは山口県酒造組合のホームページを参考にして、未飲蔵のピックアップしてみました。

すると、加盟27蔵(当時。現在24蔵。)中10蔵に満たない数で、所在は周南市界隈と萩市界隈。

これは楽勝?とか思ったんですが、その見通しが甘かったことに気付くまでに、多くの時間を要しませんでした。





実際に現地に行ってみると、道の駅や観光地の売店で酒造組合未加盟蔵の酒を見つけたり、酒販店を検索中に未加盟蔵を見つける事、数回。

全ての酒蔵は酒造組合加盟と思い込んでいたため、これにはとても驚きました。



改めてネットで検索し、存続が明らかではない蔵をピックアップ。

電話で確かめれば簡単なんでしょうが、折角ならと思い、所在地を訪問。

すると、ひっそりと酒造あるいは営業のみしている蔵や、看板が打ち捨てられた無人の廃業蔵などに出会いました。

その結果、山口県内には42蔵がある事を確認し、この度コンプリートに至ったわけです。



そのプロセスの一部は、

三井酒造場に行ってきた
児玉酒造・下関酒造に行ってきた
下関酒造に行ってきた
山口県周南市界隈の酒蔵を廻ってきた
山口県萩市界隈の酒蔵を巡ってきた
山口県西部の蔵巡りをしてきた(前編)
山口県西部の蔵巡りをしてきた(中編)
山口県西部の蔵巡りをしてきた(後編)
獺祭を醸す旭酒造に行ってきた
下関の未訪蔵を巡ってきた



にまとめてありますので、ご興味ございましたらご一読下さい。



山口県の日本酒を全て飲んだ印象は、山陰地方のような力強い酒は少ないように感じましたが、色々な味わいの酒があり、山口の酒は〇〇と一言で良い表すことは不可能です。

全国レベルの銘酒あり。

隠れた実力蔵あり。

素朴に旨い蔵あり。

短文ではありますが、1蔵ずつご紹介していきたいと思います。



-岩国地区- 
有名蔵が集まる地域

■旭酒造/獺祭(だっさい)岩国市周東町獺越





今、日本で最も有名な銘柄でしょうか。杜氏を置かず若い社員が醸す酒造体制には批判の向きもあるようですが、永続性・品質の安定性を求めた時にはベターな解でしょう。



■堀江酒場/金雀(きんすずめ)岩国市錦町広瀬



堀江酒場は、錦川鉄道の終点「錦町」駅近くにある酒蔵。岩国の酒の中ではマイナーな立ち位置で、あの「酒の巣」の大将も数年前まで知らなかったんだそうです。ところで、〇〇酒場という名前の蔵って山口には幾つかありますが、広島にはありません。これって地域柄なんでしょうかね。



■村重酒造/金冠黒松(きんかんくろまつ)岩国市御庄



赤い瓶の日下無双と幻と言われた協会八号酵母の酒で名を馳せた村重酒造。僕が初めて飲んだのは、幟町「グランヴァン」とのコラボ酒:金冠黒松の大吟醸でした。



■酒井酒造/五橋(ごきょう)岩国市中津町





錦帯橋に由来するその酒は、どれ飲んでもハズレがない印象です。先日、蔵にうかがった際、NHKの連ドラ「マッサン」で使った木桶は酒井酒造が貸し出したんだと事務員さんに教えてもらいました。



■八百新酒造/雁木(がんぎ)岩国市今津町





かつては「新菊」や「錦乃誉」という銘柄を醸していた蔵ですが、世代交代した際に「雁木」をリリース。今では供給が需要に追いつかないほど人気が出ているそうです。白蛇神社のお神酒も造っていたそうで、神社に行くと今でも大きな樽が飾られています。





-徳山地区-
メジャー半分、マイナー半分

■はつもみじ/原田(はらだ)周南市飯島町





昔で言う「徳山」の歓楽街にある酒蔵。四季醸造を取り入れることで、年間通してフレッシュな酒を提供されています。ここの無濾過生原酒を購入して初めて飲んだ時には、その旨さに驚きましたが、火入れもなかなかの旨さ。広島市内でも少しずつ取り扱いが始まりました。



■金分銅酒造/金分銅(きんぶんどう)下松市大字末武上





下松の旧山陽道沿いにある酒蔵。山口県内での流通が多く広島にはほとんど入ってきていません。飲んだお酒は飲み口太目。槽絞りで丁寧な造りという印象を持っています。



■山縣本店/かほり鶴(かほりつる)周南市大字久米





こちらも旧山陽道沿いにある蔵。桜の花から取ったやまぐち桜酵母を使ったお酒で知られています。日本酒・焼酎・梅酒と色々醸している蔵ですが、7名体制の小さな蔵。醸造設備を持たない蔵の酒造りも手掛けているとの事です。



■中島屋酒造場/中島屋(なかじまや)周南市土井





生もと造りのカネナカや中島屋のにごり酒は広島市内で見かける銘柄です。特にカネナカは燗にして良いお酒。山口県の中では力強い部類の酒だと思います。



■松田酒造/龍の玉(りゅうのたま)周南市大字米光






周南市の山間の集落にある酒蔵。そこそこコクがあって、切れも良い純米酒です。僕が訪れた時は既に酒造はされていませんでした。先日、酒造組合のホームページを見ると、蔵の情報が削除されていましたが、廃業か脱退かは不明です。



■中村酒場/勢力(せいりき)周南市福川





JR福川駅すぐ近くにある酒蔵。前身は海運業者で、所有していた船の名前を銘柄名にしたそうです。酸が効いててするっと飲めるお酒で、僕は結構好きなタイプ。



■男自慢酒造/龍の尾(たつのお)周南市福川





中村酒場に行った時、偶然グーグル検索に引っ掛かった酒蔵です。岸田劉生が愛したお酒だとか。最近では広島でも飲める店が出てきました。蔵元杜氏の急逝により苦境に立たされたようですが、復活を模索しているとの事。頑張っていただきたいですね。



■冨永酒造/冨久寿(ふくじゅ)周南市櫛ヶ浜





直売所には健康食品と酒販のスペースが半々で、その一番奥に冨久寿が売られています。じんわり馴染むような酒で、飲むとホッとするタイプ。デイリーユースとしては最適の1本でしょう。





-防府地区- 
防府天満宮のお膝元だが、意外にも酒蔵は少ない

■竹内酒造場/錦世界(にしきせかい)防府市千日





こちらも旧山陽道沿い。昔の街道には多くの酒蔵があったんでしょうね。広島だと厳島神社のお神酒を造る小泉本店が街道沿いにあります。お酒の方は喉越しの良い辛口酒。蔵の直売所に行くと、にごりや本醸造など色々と販売しています。



■木原酒造/喜乃井養老(きのいようろう)防府市田島





航空自衛隊防府南基地近くにある酒蔵。蔵元杜氏が亡くなって以降は、外部に造りを委託されているそうです。扱っている酒は、上撰と普通酒(糖類添加)の2種類。今回買った上撰はするするっと飲めるタイプで、下手な純米よりも旨かったです。





-山口地区- 
新進気鋭の極小蔵も

■新谷酒造/わかむすめ(わかむすめ)山口市徳地



蔵元杜氏が1人で醸している蔵で、四季醸造を取り入れています。広島では最近になって廿日市の酒販店が扱いを始めました。堺町の寅卯というお店でも時々飲む事が出来ます。生産量は少量。大阪の佐野屋が売り出そうと頑張ってらっしゃるようです。ここの酒は僕にはちょっと甘いんですが、嫌いではありません。



■金光酒造/山頭火(さんとうか)山口市嘉川



種田山頭火が興した種田酒造場跡地に工場を持つ金光酒造。そんな縁から、銘柄名に山頭火を使い始めたんだそうです。癖のない端麗酒という印象を持っています。



■山城屋酒造/杉姫(すぎひめ)山口市道場門前





山城屋酒造は、蔵人が造りを手伝うものの、基本的には山縣本店に製造を委託。飲んだのは上撰ですが、そんなに悪くなかった様に記憶しています。最近では純米吟醸:鴻城乃誉を40年ぶりに復刻させたり、主力商品の上撰の造りを変えたりと色々変化の途中なんだそうです。



■木下酒造/光栄福正宗(こうえいふくまさむね)山口市大市町





湯田温泉近くの商店街にある酒蔵で、酒の卸業という店構えです。昔・酒造、今・酒販というのは広島だと大和屋酒舗、山口だと磯田酒店が該当するでしょうか。



-宇部・厚狭地区- 
全国クラスの銘酒蔵や海外展開している蔵も

■三井酒造場/涛乃花(なみのはな)宇部市床波





きらら博会場よりもさらに南に行った床波にある酒蔵。純米などは置いてなくて、上撰が最上スペックだったでしょうか。



■永山本家酒造場/貴(たか)宇部市大字車地



山口県が誇る銘酒蔵の一つ。地元流通の男山ってまだ造ってらっしゃるんでしょうか?今度飲んでみたいと思っています。銘酒蔵の地元銘柄を攻めるのって、ちょっと面白そうなんですよね。



■永山酒造/山猿(やまざる)山陽小野田市大字厚狭



ワイナリーも経営する永山酒造は、山猿と言う名前で日本酒と焼酎を醸しています。幻と言われる穀良都(こくりょうみやこ)という米を使っている印象が強いです。ちなみに永山本家酒造場とは、血縁関係なんですってね。



■大嶺酒造/Ohmine(おおみね)美祢市大嶺町



50年休眠していた酒造を復活させ、海外展開も果たした酒蔵。ウサギにも見える可愛らしいデザインの瓶が目を引きますね。まだじっくりと一本飲んだ事がないので、一度買ってみようと思います。



-長門地区- 
蔵が一つしかないと思ってたので、見逃すところだった

■小崎酒造/青海島(おうみしま)長門市東深川





日本海に浮かぶ青海島の手前、JR長門市駅近くにある酒蔵。狭い道沿いに建つ町屋作りで、いかにもな雰囲気の佇まいです。ゴールデンウィーク中に行ったものですから、蔵はお休み。仕方なく仙崎の遊覧船乗り場にある土産屋でワンカップを購入してみました。切れの良い甘さが特徴のお酒だと思います。



■大津酒類醸造/みすず(みすず)長門市油谷新別名



青海島を購入した売店で偶然見つけたお酒。青海島と角島の中間くらいの山間にある蔵で、だいだいの花という渓流沿いのオープンカフェを併設されているとの事。だいだい果汁を使ったリキュールもあるみたいです。



-萩地区- 
山口で一番の酒処では

■澄川酒造場/東洋美人(とうようびじん)萩市大字中小川



言わずと知れた銘酒蔵。2013年の水害で大きな被害を受けられました。現在は、H26BYの原点・直汲みの新酒をリリースするなど、復旧に向けて頑張ってらっしゃるそうです。



■中村酒造/宝船(たからぶね)萩市椿東



萩市中心部から少し外れにある蔵で、地元流通がメインの酒でしょうか。僕が飲んだのは少々やぼったい造りでしたが、「開運」と並んで縁起の良い名前(宝船)が気に入っています。



■八千代酒造/八千代(やちよ)萩市大字吉部下





萩市の山奥(失礼)にある蔵。現地の杉玉に挟まれた釜が印象に残っています。確か、自社栽培の米を使った手作り仕込がウリだったかと。山口県東部にしか卸していないそうなので、取り寄せない限りは、広島で飲む機会はなさそうです。



■阿武の鶴酒造/阿武の鶴(あぶのつる)阿武郡阿武町







阿武の鶴は、蔵が経営しているリカーショップでのみ購入可能。まるで広島の藤岡酒造店とモアイ(リカーランド)の関係のようですね。純米などは造っていないそうですが、上撰でも十分美味しくいただきました。その後、後継ぎが戻ってこられ、平成28年に入って酒造を再開されたようです。おめでとうございます。緑瓶の酒は、代替わりして最初のお酒。シリアルナンバー入りでした。



■岩崎酒造/長陽福娘(ちょうようふくむすめ)萩市東田町



このお酒が広島に入り始めた頃、東広島の某和食店で飲んだ事を思い出しました。香り華やかな印象でしたねぇ。



■岡崎酒造場/長門峡(ちょうもんきょう)萩市川上



萩往還と阿武川がぶつかる所にある酒蔵。お酒自体は大竹市でも買えますので、その気になれば飲む事は可能です。飲み飽きない酒と言う印象です。



■白井酒造本店/笠山(かさやま)萩市高佐下





そう言えば、ここも道の駅で見つけて蔵に買いに行ったんでした。澄川酒造場ほどではないものの、こちらも膝上まで水が来たみたいで大変な思いをされたそうです。地元流通メインの酒ですが、東広島の酒祭りには毎年出ているそうなので、そこで飲めるかもしれません。



■河野酒造/春洋正宗(しゅんようまさむね)阿武郡阿武町



阿武の鶴を買いに行った時、近くの道の駅で偶然見つけた酒です。それ以外の情報は分かりません。



■滝口酒造/長陽旭鶴(ちょうようあさひつる)萩市明木





萩往還沿いの明木(あきらぎ)という地区にある蔵です。造りは萩市内の別の蔵に委託されているとの事。扱っている酒はそこそこ種類が多く、前掛けなども購入可能です。



■三浦酒造/銀嶺(ぎんれい)萩市佐々並





街並み保存地区の佐々並にある酒蔵。杜氏が亡くなってからは造りは休止しているそうです。比較的若い女性に対応していただきました。復活、ご検討していただければなぁ。



■一〇酒造/一〇正宗(いちまるまさむね)萩市今古萩町





萩市中心部にある酒蔵で、いかにも旧家という感じの佇まいが印象的でした。この純米吟醸2000円オーバーなんですが、ちょい高目かもしれません。



-下関地区-ひれ酒に特化した蔵も

■児玉酒造/長門菊川(ながときくがわ)下関市菊川町





そうめんで有名な菊川地区の酒蔵。地味な酒ですが、地味に旨く、リピートしたいなと思っています。



■下関酒造/関娘(せきむすめ)下関市幡生宮の下町





下関の市街地にある酒蔵で、喫茶コーナーを併設して観光客を呼び込まれています。関娘と言うお酒は、広島市西区の某居酒屋の棚で見つけて、無理言って飲ませてもらいました。ありがとうございます。



■明寿酒造/明寿(明寿)下関市豊北町





下関市の北部の酒蔵。とてもお話好きの蔵元(五代目)が出迎えてくれ、楽しいお話を伺う事が出来ました。案外多くの銘柄を扱っており、写真以外にも原酒や純米吟醸なども。



■西谷酒造/阿鼓櫻(あこざくら)下関市豊北町





日本海沿岸にある酒蔵。今回は明寿と西谷の角島大橋と言う酒の飲み比べをしてみましたが、次回は阿鼓櫻を買って帰りたいと思います。



■川棚酒造/進運(しんうん)下関市豊浦町





最後の山口遠征出発直前に見つけた蔵で、川棚温泉にある酒蔵。奈良漬の塩亀本店でお酒が売られています。甘い奈良漬は僕の口に合いませんでしたが、酒は濃いめでまずまずでした。



■しらたき酒造/ふくのひれ酒下関市吉田





ふぐひれと身から旨味を抽出して、酒に味を移す技術で、ひれ酒に特化した酒蔵。冷酒でも、ヒレのフレーバーは感じられますが、やっぱり熱々の方が雰囲気出ますよねぇ。




最後に、旅の思い出写真を。



















(了)



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