白目をきれいに
2017年02月18日 (土) | Edit |
■今月のお酒

城陽 純米吟醸





このシリーズ始まって以来、初めての0本になるかと思いきや、滑り込みセーフで1本空きました。

危ない危ない(苦笑

二本続けてイマイチなお酒を開栓してしまい、杯が進まなかったことが大きな理由なんですよねぇ。

そして最近の僕には珍しく、月に3回も飲みに出てしまいましたし。




とは言え、1本だけでは読み応えがありませんので、開栓済で空になるのを待ってるお酒もご紹介させていただきますね。





(評価は、なし~★★★★★。個人の好みで評価しています)





城陽 純米吟醸 五百万石 ★★★
醸造元:城陽酒造(京都府)

城陽 瓶

友人からもらった京都のお酒。

迎春の金文字とラベルの色が新春をあらわしていて、なかなか素敵ではありませんか。

飲む前から期待感が高まる、その佇まい。

さてさて、どんな感じだったんでしょうか。





冷蔵庫できりっと冷やしてから開栓してみました。

城陽 ラベル

米のコクと酸を感じる立ち香。

含むと、口当たりは柔らかく雑味のない米の旨味、裏に隠れている酸がちらほらと。

苦味はやや強めですが、それが心地良く、なかなか旨い酒だと思います。





この日は、鶏皮ポン酢・炙った油揚げ・鶏わさ等と合わせてみましたが、なかなかの相性を見せてくれました。

城陽 裏ラベル






開栓済みのお酒たち


■笑四季さようなら上撰記念酒(2015年3月開栓)

開栓当初は甘口で燗が良さそうな印象。今はどうなっているのかな(笑

笑四季 上撰さよなら





■笑四季モンスーン山田錦(2017年1月開栓)

強烈なセメダイン臭、なかなか飲む気が起きません。。。

笑四季 モンスーン





■順子 雄町袋吊り(2016年12月開栓)

買う時に店のご店主からは注意されていましたが、飲んで納得。何だか、石鹸のような香りが。こちらもなかなか進みません(苦笑

順子雄町





■白鴻 上等酒(2016年10月開栓)

安浦のゆめマートで購入。まったりと飲んでみようと思い、開栓後は常温放置しております。

白鴻 上等酒 ラベル





■天井川長期熟成酒(2016年12月開栓)

滋賀県で買って帰ったお酒。開栓後は冷蔵庫保管しております。

天井川古酒





■賀茂泉立春朝搾り(2015年2月開栓)

立春朝搾りは毎年購入するので、年に一口だけ飲んで違いを楽しんでおります。カラメル感が出て来ていて、良い感じに熟してるのかも。

賀茂泉立春朝搾り27年





果てさて、これらのお酒はいつ飲み干すのやら(笑





(了)



その他の日本酒に関する記事はこちらからご覧いただけます。







2015年02月07日 (土) | Edit |
今月の掲載酒

■梵 日本の翼
■笑四季 特別純米黒ラベルにごり
■鳴門鯛 山廃純米吟醸原酒
■松竹梅 祝彩
■千福 純米酒
■金冠黒松  純米酒にごり
■亀齢 辛口純米八拾 生
■菊水 新米新酒 本醸造生原酒



いやぁ、1月っていつもよりお酒を飲む量が増えますねぇ。

年始にたくさん飲んだ勢いがなかなか落ちず、月末まで走ってしまいました。

2月からは少し節制しながらも、たくさん飲みたいと思います(笑)。



(評価は、なし~★★★★★まで。僕の好みで採点しています。)



梵 日本の翼 ★★
加藤吉平商店(福井県)



大晦日に飲んだ純米55との飲み比べ用として、ハイスペックの日本の翼を購入してみました。

片や、精米歩合55%と言えども、一升瓶で2,500円程度の定番商品。

片や、兵庫県特A地区産山田錦を35%まで磨いた、政府専用機の機内酒。

飲み比べてみると、その違いがより分かります。





開栓直後はとても柔らかい吟醸香が。

口に含んでみると、梵らしい旨味甘みがツーと入ってきて、とても綺麗に喉を流れていきます。

少しトーンが高い旨味と酸味もあり、後口には3年前に飲んだ時よりも強めの辛味・苦味が残る感じ。



純米55との比較で言うと、ベースに感じる香り・旨味は同じです。

これって、その蔵の味の特徴がスペック違いの酒で感じられるわけですから、蔵にとってはとても大事なことではないでしょうか。



そして、余分な旨味・甘み・酸味が引き算された結果の、日本の翼。

高精米歩合で出会う事のある水っぽい純米大吟醸ではなく、綺麗に切れながらも味に厚みがあります。

どちらが好みかと言われれば純米55ですが、ハイスペックなお酒との飲み比べもまた一興ですね。







笑四季 特別純米黒ラベル生原酒にごり ★★★
笑四季酒造(滋賀県)



今から数年前に、呉市内の某酒販店で見つけた笑四季。

当時はまだ広島では知られておらず、そこでしか買えなかった銘柄なんです。

それが今では、広島市内でも購入可能。

中区富士見町の「てらや」が仕入れてくれたお陰です。

ありがたや。



さてこのお酒は、元々にごりで出す予定ではなかったそうですが、搾り中のトラブルによりにごりとしてリリースされたようです。

偶然の産物と言うことで、いわゆるレア物と解釈しても良いんでしょう(笑)。



常温保管から、元日に開栓。

元日は2年連続で笑四季を飲みましたが、年中笑顔でいられるようにとの願掛けの意味もあるんですよ。





瓶口からは、ややセメダインっぽい香りが立ち上がってきます。

混ぜずに上澄みだけ飲むと、ピリリとした後口を残しますが、後から来るメロン系の香りがその印象を凌駕。

濁らせて飲むと、香りも味も穏やかになりますが、鼻にぬける香りはやはりメロン系。



開栓二日目。

50度まで温めてみると、含んだ瞬間に広がる米のフレーバーが好印象。後追いで、酸味と辛味と苦味が同時に。



笑四季が好きになる原因となったモンスーン(貴醸酒)も燗にして米感が強まるお酒でしたが、特別純米の本酒にもその傾向は引き継がれているようです。

他のスペックも燗にして飲んでみなきゃ。







鳴門鯛 山廃純米吟醸原酒 ★
本家松浦酒造場(徳島県)



このお酒、お名前はかねがねなんですが、飲む機会がありませんでした。

そんな鳴門鯛が酒商山田にあったものですから、お正月用に購入。



鯛なので、めでたい(笑)と言うことで、1月2日に常温保管から開栓してみました。



香りはほとんど感じられません。

口に含んでみると、野太い甘みと旨味が感じられます。わずかに酸はありますが、味の切れは悪く非常にくどい印象。

これは飲みにくいなぁと思い、この日は終了です。



しばし放置して、開栓5日目。

口に含んだ瞬間、何じゃこりゃ?と戸惑ってしまいました。

驚くほどのライトボディ。

味が抜けてしまったのか。。。



開栓20日後に恐る恐る一口。



まろやかな口当たりで、まろやかな旨味。

後口にはドライな辛味。

当初から比べると随分よくなったように思います。

ちょっとホッとしました(苦笑)。







松竹梅 祝彩 吟醸 ★
宝酒造(京都府)



親から正月用にともらったお酒の中に、松竹梅がいました。

しかも、10年以上前に一度飲んだ事のある金粉入り。

今飲んだらどんなことを思うんだろうか、とワクワクしながらの開栓です(笑)。





瓶口からは甘そうなフレーバーが感じられます。

実際に飲んでみると、口に含んだ瞬間は甘さが広がり、ピリ辛酸と最後に苦味。

基本は甘口ですので、チャンジャ等の辛い食べ物には合いますかね。



この日は日本酒4種類を並べて飲んでいたんですが、飲み比べてみると笑四季の特別純米の旨さが良く分かり、この松竹梅のそうでもない感が良く分かります。

ま、金粉入りでめでたいということで(笑)。







千福 純米酒 ★
三宅本店(呉市)



こちらも親からもらったお酒。

「大和ミュージアム」とラベルには書いてありますが、買ったのは近所のイオンだと思います(笑)。



最近の千福は、新酒の良い評判を数名から聞いており、僕自身飲んでみたいと思っていたお酒。

本酒のように比較的容易に入手できるラインナップはどうなのか?

その意味において、興味のある一本です。



常温保管からの開栓。



香りはほとんど感じられず、口に含むと軟水のような丸い口当たりが。

うっすらと旨味が広がり、余韻の苦味は長めで、ちょっとネガティブなテイストが残ります。



端麗辛口系統のお酒で面白みはありませんが、無難と言えば無難。

そんな印象の一本でした。







金冠黒松 純米酒にごり ★★
村重酒造(山口県)



初めて会ったその時から、「買って買って」とラブコールを受けていた(気がする)、村重のにごりを買ってみました。



購入したその日に、冷え冷えからの開栓です。



瓶口からは、苦味を包含しているような甘酒っぽいフレーバーが感じられます。

上澄みだけ飲んでみると、少し重めの甘みと旨味が感じられ、ツーと細い酸味と苦味が絡んでくる印象。

これ濁らせたら、結構重いんじゃないかなと。



で、二杯目はもちろん濁らせてから。

ボリューム感のあるもろみの香りが感じられ、ちょっとざらついた感じを連想させます。

実際に飲んでみると、旨辛くて酸が立ち、以外にも濁った方が重くないという(苦笑)。

このテイストだと、糖類添加のにごりを飲み慣れている方には酸っぱく感じると思われます。



家に備蓄していたゲロルシュタイナーで割ってみると、これはなかなかの相性の良さ。

シュワシュワ感が飲み疲れた喉に心地よく、良い具合の甘みと酸味が杯を進めてくれます。

いわゆる日本酒ハイボールって言うんでしょうか。

こういう飲み方も、なかなか楽しいですね。



開栓1週間後は、60度を超す燗で。

冷え冷えの時よりも、甘酒っぽい香りが増幅し、その一方で味はシャープに切れます。

僕には温かい方が飲みやすいかな。







亀齢 辛口純米八拾 生 ★★
亀齢酒造(東広島市)



このシリーズは、一升瓶で2,000円を切るという驚愕のコストパフォーマンス。

今までに火入れは飲んだことありましたが、生はありませんでしたので、買ってみました。



初日は、常温保管からの開栓です。



生酒らしいフレッシュな香りに、生酒らしいやや厚みのあるボディが感じられます。

後口の辛さは、その名の通り。

火入れが生になって多少のボリューム感は出ましたが、それ以上でもそれ以下でもないと言うのが初日の感想です。



開栓1週間後。

あぁ、やっと来ましたね。

待ってました(笑)。

味が乗ってきて、ボディは太く酸も感じられるように。

米のテイストも出てきましたし、温めて良さそうな雰囲気もあります。

でも、もうちょっと来てくれないかなぁ(笑)。





菊水 新米新酒 本醸造生原酒 ★★★
菊水酒造(新潟県)



勤め先最寄のコンビニで見かけた緑色の菊水。

黄色の菊水は通年商品で、限定物が3種類とは聞いていましたが、初めて見つけると何だか嬉しいものですね(笑)。

缶の表記によると、新潟県産の新米を使った新酒で、スペックは本醸造生原酒。

黄色の菊水との違いは、新米新酒という点だけなのかな?





蓋を開けると、旨味が強そうな香りが立ち上がってきます。

実際に飲んでみると、濃醇甘口で切れよし。

余韻には苦味が続きますが、後追いで酸味も感じられます。



切れが良いので飲み飽きはないでしょうが、野太いコクはなかなかタフなファイターでしょう。

酒好きな方が、グイッとあおるように飲むのが似合うお酒でした。





(了)


その他の日本酒に関する記事はこちらからご覧いただけます。









2014年04月04日 (金) | Edit |
ツイッターのアプリ経由での投稿やFBグループ内の投稿など、気を付けて探してみると、日本酒に関する投稿を見つけることが出来る。



銘酒中心に飲む方。

知られていない地酒中心に飲む方。

その飲み方は様々だ。



僕自身は、いろいろな種類の酒を飲むことが楽しい。

一般的な酒好きは手を出さないと思われる酒も、そういうところを突いて飲むのが面白いと感じている。

若干、コレクター的な趣向が強いのかもしれない。



さて、今月の掲載は7本。

笑四季のアンタイド赤ラベルが頭一つ抜けているが、三谷春も意外と良かった。



(評価は、なし~★★★★★。あくまでも個人の主観による。)



島の香 上撰 ★★
江田島市能美町 津田酒造 300ml 300円程度 蔵で直接購入

江田島市は、2004年に安芸郡江田島町、佐伯郡能美町・沖美町・大柿町の4町が合併して出来た新しい市だ。

島の形はV字。

合併前は、人差し指側が能美島で中指側が江田島と言われていたが、「2つの島が地続きなのか!」と他の都道府県からの転勤者に驚かれた経験がある。

江田島は、海上自衛隊幹部候補生学校や第1術科学校があり、その道がお好きな方には全国的に知られているだろう。

一方の能美島は、個人的には友人やクラスメートが能美島から広島市内の高校・大学に通っていたので馴染みはあるが、一般的にはマイナーな存在と思われる。



そんな能美には三高・高田・中町と比較的近距離に3つのフェリー乗り場があり、宇品行きの定期航路が運行中。

V字の付け根部分にある港を中町港と言い、当地には今回訪れた津田酒造(つだしゅぞう)がある。

創業は1892年(明治26年)で、120年超の歴史を誇る酒蔵である。

ここから先は推測でしかないが、江田島に海軍兵学校が移設されたのが1888年(明治21年)。

当蔵も兵学校近くにある「江田島銘醸」もその直後の創業と言うことは、兵学校移転による人口増加を期待しての創業なのかもしれない。



さて本酒は、蔵を直接訪れ購入。

4合瓶の原酒も購入したが保管に回し、小瓶の上撰を冷蔵庫で冷やした後に開栓してみた。

嫌な臭いや水っぽさ・変な後味はなく、旨味と辛味が同程度感じられ、飲みやすい酒質だ。

正直期待していなかったんだが、最近飲んだ上撰の中では上位に位置する旨さ。

なかなか良いじゃないかと思ったので、保管中の原酒が楽しみだし、今回は売切れで買えなかったにごり酒は来年買いに行こうと思う。







萬年雪 純米荒走り ★★
岡山県倉敷市 森田酒造 500ml 1,447円 平翠軒ネットショップにて購入

アリオ倉敷・三井アウトレットモールがオープンし、観光客等で賑わいを見せているJR倉敷駅周辺。

江戸幕府の天領だった頃の建造物が多く残る美観地区と共に観光の主要資源となっており、JR倉敷駅周辺の活性化が期待されている。

また倉敷市は、西日本有数の工業地域としても知られており、JFEスチールや三菱化学・JX日鉱日石エネルギーなどを擁する水島エリアや男子学制服の生産シェアNO.1の児島エリアなどはその代表格だ。



さて、萬年雪を主要銘柄に据える森田酒造が倉敷の地に創業したのは、1910年(明治43年)。

庄屋の生まれだった初代が、数ある事業の一つとして、酒造業を興したとの事。

蔵の経営はなかなかうまくいかず、危機に瀕した時代もあったそうだが、現在(3代目)の蔵元が発案した「激辛」や「荒走り」がヒットして息を吹き返したそうだ。



さて本酒は、平翠軒のネットショップで購入。

当蔵の酒は自身が経営する「おいしいものブティック平翠軒」でも購入が可能だ。

美観地区を訪れた際には、ぜひ覗いてみて欲しい。

酒飲み垂涎のつまみが多数売られているのである。



さて今回で3度目となる純米荒走りだが、初めて飲んだ時のシュワシュワ感とコク深さに再会したく購入してみた。

開栓初日。

ビリッと来る辛味が終始続く。

そして、つるつるした辛さの表面に米のコクと旨味と香りが乗っている感じだ。

少しバランスを崩すと味が変わってしまいそうな印象を受けた。

また、シュワシュワ感はないものの、フレッシュさはやや残っている。



冷蔵庫で保管し、次に飲んだのは開栓10日目。

初日の米感に期待して温めて飲んでみると、そこそこ膨らみ、冷たいよりは仕舞いの切れが良くなった。

このまま熟成させても良さそうだが、ツーフィンガー程度の残量なので、このまま飲み切ってしまおうかとも思案している。







三谷春 本造り 生 ★★
呉市倉橋町 林酒造 300ml 300円程度 蔵で直接購入

呉市倉橋町。

広島県最南端に位置する農業と水産業の町は、舟とは切っても切り離せない縁を持っている。

奈良時代には、当地は内海交通の要衝であり、738年に遣唐使一行が立ち寄った際に詠んだ歌が8首、万葉集に残されている。

中世の頃には倉橋島の東端:亀が首に海賊を取り締まるための拠点が設けられたとの事。

僕が学生の頃の亀が首と言えば、大型カレイが釣れるポイントとして知られていた。

江戸時代に入ると木造造船の発展とともに人口も増加。

大正末期から昭和初期には熱機関を併用した帆船の建造で最後の隆盛期を迎えたが、今では大きな産業としては成り立っていないようだ。



2005年3月に呉市に編入される前は、郵便番号上は大迫・尾立・重生・鹿老渡・釣士田など23の町域に分かれていたが、それらは全て廃止され、現在では倉橋町+番地で統一されている。

約20年前に足しげく倉橋へ釣行していた者にとっては、町域名で言われないとピンとこない事も多いのだが。



さて、そんな倉橋町の室尾という地に1806年(文化3年)に創業した蔵が「林酒造」だ。

主力銘柄の三谷春は、当蔵の酒が3つの谷から涌く水で醸されていることから、漢学者:坂井虎山が命名。

坂井は頼家とも関係があり、頼家の人々もこの地を訪れて当蔵の酒を飲んだとの事。

現在では医業を営みながら蔵も経営しており、室尾地区では医院やグループホームなど、多くの施設を運営されている。



今回は蔵に直接出向き、しぼりたて本醸造生原酒と本酒の2本を購入。

原酒の方は保管することとして、まずは本酒を開栓してみた。

終始ほのかな渋みを感じるが、生酒っぽい香りにするっと入ってくる旨味・酸味が絡んでくる。

これは案外悪くない。

少し空気に触れているとボディが太くなり、濃い口の酒に変わってきた。

室尾地区の裏にある袋の内湾で牡蠣を購入して帰ったんだが、さっぱり味の牡蠣だったため、酒との相性はなかなか良かった。







御幸 酒生地 しぼりたて ★★★
広島市西区 小泉本店 720ml いただきもの

蔵については、過去記事「小泉本店 訪問」を参照の事。

箱には「生詰」、裏ラベルには「生酒」とあり、一体どちらなんだろうかと思いながら、常温保存していた本酒を開栓。

初手では、生酒によくあるフレッシュさは感じられない。

しかしながら、米の風味が強めの酒で、これは案外旨いと感じた。

アルコール度数20度以上21度未満との記載があるが、そこまでの強さは感じさせず、先に飲んだ音戸の瀬戸の原酒と比べると、むしろ穏やかな部類ではないだろうか。



開栓3日後も常温で。

甘みを伴った米の風味と同等クラスの苦味が拮抗している。

しかし、アルコールのビリッとした刺激が仕舞いにいけば行くほど強くなり、ストレートでは飲みにくくなった。

しばらく常温保管して、様子を見ようと思う。







チーズとよく合うお酒 ★
兵庫県伊丹市 小西酒造 300ml 498円 ヴェスタ庚午@西区庚後南

自分の苗字が地名に使われていると、親近感が沸く。

広島県世羅郡世羅町がまさにそれで、小学校や市場の名前にまで使われているのだが、わが一族との関係性については全く不明である。

そんな世羅町には世羅ワイナリーというドライブスポットがあり、数年に一度訪れてはアスパラガスの天ぷらを食べるのが慣習だ。

ワイナリーを含めたせら夢公園は、セラアグリパークという会社が運営しており、どうやら本酒を醸す小西酒造が出資していることが分かった。



当蔵は1550年(天文19年・戦国時代)に、初代:小西新右衛門にて酒造を開始。

会社組織としての設立は、1933年(昭和8年)となっている。

小西酒造を創業した小西家は、当蔵のある伊丹市に修武館というなぎなた道場を開いたことでも知られており、この施設は日本三大私設道場の一つとされているとの事。



当蔵の主要銘柄は白雪。

これ以外にも焼酎・リキュール・ビールを醸造しており、ベルギービールの輸入やオーストラリアでの日本酒製造も行っているとの事。

なかなか手広く事業をしている蔵のようだ。



さて本酒は、偶然買い物に訪れたヴェスタ庚午店で見つけて購入した。

開栓初日。

フルーティという触れ込み通りの果実味は、ちと中途半端ではなかろうか。

口の中でコロコロコロコロすると、温度が上がったところでマスカット系の酸味が感じられる。

これとやや甘めの酒質が組み合わさってフルーティという表現に繋がったものと考えられるが。



スペックを見ると日本酒度は-20。しかし、数字ほどの甘さは感じられない。

松竹梅の「澪」の方がより完成度が高いように感じるが、しかし本酒のように、日本酒を飲む層を広げる取り組み自体には、大いに賛同したい。







EMISHIKI 特別純米 アンタイド赤ラベル 生 ★★★
滋賀県甲賀市 笑四季酒造 720ml 1,260円 てらや@中区富士見町

蔵については、2011年12月の記事を参照の事。

本酒は、中区富士見町の「てらや」に入荷したとの情報を知り、お店に訪れて購入。



冷蔵庫で冷やした後、開栓。

栓を開ける際にポン!と音が鳴り、少し期待が膨らむ。

わずかに青っぽい香りが立ち上がり、旨味・甘み・辛味がすすっと感じられるが、次第にその膨らみは小さくなり、仕舞いの水のような滑らかさに繋がっている。

口当たりの丸さとともに、先の三味がバランスしているのが特徴か。



二杯目でようやく微発泡に気付く。

栓を開けっ放しにしているからか、少し旨味が乗りとろんとしてきた感がある。

モンスーンから笑四季に入った僕には物足りなさもあるが、きちんと旨い酒だ。



開栓二日目。

酸を伴う旨味が、じゅん!と舌の上で膨張し、春野菜のような苦味を伴いながら切れていく。

少しの米感を感じたので、電子レンジで55度程度まで温めてみると、酸がすばやく舌先に感じられ、その後はたおやかな米感が訪れる。

温度が下がると次第にとろみを増してきて、笑四季は燗が良いのかもと感じさせる変化だ。

1月に飲んだサンライズよりも、やや洗練された印象のアンタイドの方が好みには合う。

そろそろ原点回帰で、今年のモンスーンも飲んでみようか。







白鴻 四段仕込み純米酒 活性生にごり ★★★
呉市安浦町 盛川酒造 720ml 1,680円 てらや@中区富士見町

本酒は、先に紹介したEMISHIKIアンタイドと同時に「てらや」で購入。

開栓に手間取るかと警戒したが、噴出すこともなくスムーズに開栓。

旨味・辛味・苦味が同じトーンで構成された味わいで、面白みに欠けるが旨いにごり酒である。

以前飲んだ火入れバージョンは、四段仕込らしい甘さが強調されていたが、本酒ではそのような突出した要素は感じられなかった。





その他の日本酒に関する記事はこちらからご覧いただけます。









2014年02月06日 (木) | Edit |
1月中旬より、休肝日を週2日設けることにした。

長らくガンマほにゃららや空腹時なんちゃら等の値が高くその改善を目指した事と、40歳を前に飲み食いのギアを変えたかったことがその理由だ。

ラーメンの汁は残す。
ココイチは300gで、トッピングなし。
食べる順番は野菜から。

本気で取り組んでいる方からすれば、とても小さな取り組みだが、やらないよりはましと思い続けていこうと考えている。

※毎年この時期に、同じ事を書いている気もする。。。



さて、そんな中で新しく開栓して飲んだ日本酒は5本。

辻本店の菩提もとはもちろん旨かったが、今月のナンバー1は、三重県の鉾杉だ。

マイナーな地酒であるが、旨い酒だった。



(評価は、なし~★★★★★。あくまでも個人の好みによる)



EMISHIKI MASTERPIECE 純米大吟醸原酒 サンライズ ★★
滋賀県甲賀市 笑四季酒造 1,800ml 3,780円 酒泉洞堀一@愛知県名古屋市

蔵については、2011年12月の記事を参照の事。

本酒は、先月来紹介している愛知・三重遠征時に見つけて購入した酒である。

呉市のリカーショップマエカワでも購入できるかなと思ったが、欲しいと思った時に買うのが縁だと思い、こちらで購入した次第。

11月下旬に購入して、開栓したのは1月1日。

1年中笑顔が絶えないように(笑み・四季)。

そして昇る日の如く(サンライズ)希望に満ちた1年であるようにとの願いを込めての開栓である。



初日は、穀物系の香りがふんわりと漂い、笑四季らしい酸は軽め。

甘辛酸がくるくる回りながら一体になって、舌の上を流れる感じだ。

インパクトには欠けるし、鼻に抜けるアルコール感が気にはなるものの、決して悪くはない。



しばらく常温で放置して、再び飲んだのは開栓から14日後。

以前よりも甘さをまとった旨味がメインに感じられ、酸が減退したせいか、ややくどい印象である。



開栓から20日後。

くどさが減退し、旨味先行で、ベースの辛味と仕舞いの酸味で旨い酒に変わっていた。

しかし、この程度の味わいであれば余所の蔵でも飲めるので、そういう意味では、笑四季は貴醸酒のモンスーンが格別に旨いと思う。







鉾杉 純米無濾過原酒 神の穂 ★★★
三重県多気郡 河武醸造 180ml 価格失念 べんのや酒店@三重県志摩市

くの字の形をした三重県の中央南部に位置する多気郡。

大台町・明和町・多気町の3町からなる多気郡は、人口密度が94.1人/平方キロメートル。

や広島県内だと三次市が72.7人(2010年国勢調査)なので、それよりもやや多いくらいだ。

なお余談ではあるが、東京23区は約14,400人程度。

世界最高の人口密度を誇る市は、モルディブのマレで35,000人だそうだ。

何だか意外である。



さて、同郡の中心地域を担う多気町は、シャープ三重工場が経済を牽引する工業の街。

一方で、テレビドラマ「高校生レストラン」の元となった「まごの店」があり、人材育成教育・地域づくり・コミュニティビジネスの新しい事例となったとの事。

現在でも土日祝を営業日とし、伊勢芋をうどんに練りこんだ「まごの店定食」が人気を博しているそうだ。



本酒を醸す河武醸造(かわぶじょうぞう)は、同町に1858年(安政4年)に創業。

8代目蔵元は、「どこにも負けない普通酒を造りたい。」と常々語っているとの事。

代表銘柄は鉾杉(ほこすぎ)。

伊勢神宮の神域に立つ神木が鉾の形をしており、それにちなんで命名したとの事。

本酒は、三重のべんのや酒店の冷蔵庫で見つけ、神の穂という知らない酒米だった事から購入した次第。



購入から1ヵ月半の常温放置を経て、開栓。

ぐい呑みに注いでみると、ある程度熟成したと思われる黄色を帯びた色合いで、香りからもそれが感じられる。

適度な辛さと軽い熟成感が心地よく、これはなかなかに旨い酒である。



開栓5日目になると、とろんとした口当たりに変わり、初日以上の旨さ。

仕舞いの苦味が引けば完璧ではあるが、残念ながら本酒は180mlの小瓶。

そう思ったときには既になくなっていた。

今回の愛知・三重遠征で購入した酒の中では、文句なしのナンバーワンである。

あぁ、また飲みたい。







宮の雪 しぼりたて生酒 本醸造 ★
三重県四日市市 宮﨑本店 300ml 価格失念 べんのや酒店@三重県志摩市

三重県の中では北部に位置する四日市市。

県庁所在地の津市を上回る人口を擁し、中京工業地帯の代表的な工業都市としても知られている。

四日市市には四日市3大事業家と呼ばれる家があり、製油業を中心とした四日市九鬼家、石膏ボードの製造販売を行う四日市平田家、そして岡田屋呉服店を発祥とする四日市岡田家の事を指すとの事。

四日市岡田家が興した呉服店は、現在ではイオンと名前を変え、当地はイオングループ発祥の地にもなっている。

そんな四日市岡田家とは血縁関係はないそうだが、同じ岡田姓を名乗る岡田武兵衛(楠岡田家)が初代町長を勤めた町が四日市市楠町である。



伊勢湾に面した町で、かつての城主は楠正成の末裔。

8代城主の時代に豊臣秀吉に滅ぼされてしまったそうだが、1889年(明治22年)に町が発足する際、町名に元城主の姓を取ったことは想像に難くない。

同町は鈴鹿連邦を水脈とする伏流水が豊富で、かつては焼酎の醸造が盛んだったとの事。

「灘の清酒・楠の焼酎」という言葉が残っており、町内に34の酒蔵があったそうだが、現在残っているのは宮﨑本店のみ。



当蔵の創業は1846年(弘化3年)。

昭和5年には当時の年商に匹敵する価格の甲類焼酎用連続式蒸留機を導入・昭和30年前後には焼酎の原材料不足から奄美大島産のソテツの実を使った酒:サムパームを発売しヒット・同じ頃、日本酒の製造に着手・昭和40年には宮﨑式酵母培養装置を開発するなど、創業以来、生き残りをかけて色々とチャレンジされているとの事。



さて本酒は、べんのや酒店で偶然にも見つけ「これは!」と思い購入した次第。

開栓直後。

芳醇な旨味がベースで、スーッと切れつつも、仕舞いに残るのはコク。

この時点ではなかなかだったが、開栓から5日経つと醸造用アルコールが顔を出し、少し嫌な所が感じられるようになった。

なお、既にお気付きの方もいるだろうが、本酒を醸す宮﨑本店はキンミヤ焼酎の醸造元である。







菩提もと 雄町純米うすにごり ★★★
岡山県真庭市 辻本店 720ml 1,350円 石川酒店@西区古江西町

蔵については2011年11月の記事を参照の事。

遠征で購入した酒が一巡し、そろそろ新しいのを仕入れておこうかと思い石川酒店へ。

天寶一や辻本店の美作等、新入荷の酒を幾つか紹介していただいた中の1本が、本酒である。

最近は乳酸系の旨味が好物であるので、本酒はうってつけと思い購入した次第。



開栓初日は上澄み部分から。

少し強めの甘さがベースで、飲み込んだ後に鼻を抜けるのは麹の香りだろう。

続けて混ぜて飲んでみると、酸が加わり更に好みに近くなった。



開栓4日後には乳酸系の旨味が強くなり、もう少し置いたらもっと旨くなるかもと思い、ただ今、冷蔵庫で眠らせている状況である。







亀齢 辛口純米八拾 生 ★★
東広島市西條本町 亀齢酒造 1,800ml 1,890円 石川酒店@西区古江西町

蔵については、2012年8月の記事を参照の事。

亀齢の辛口純米八拾・火入れバージョンは一升瓶で2,000円以下と安く、辛味は強いが価格を考えたら十二分に旨い酒として知られている。

今回購入したのは、その生酒タイプだ。



開栓初日。

瓶口からは生酒らしい香りが感じられ、実際に飲んでみると生酒らしいボディのある味わいで、仕舞いには火入れバージョンで感じた辛さがある。

火入れとはまた違う旨さで、こういう飲み比べも楽しいものである。



開栓3日後は、とろんとした甘みが先行し、苦味の後は酸でサッパリ。

6日ほど経つと辛味が先行。

少しずつ変化しているので、この先も楽しみだ。

しかし、この酒が2,000円以下とは、色々工夫されているんだろうが、驚きのプライスである。

脱帽。





その他の日本酒に関する記事はこちらからご覧いただけます。









2013年06月03日 (月) | Edit |
今月は14本の掲載。

島根へのプチ遠征と山口県中央部への一泊遠征を行い、随分と本数が増えてしまった。

現在、山口県内の日本酒を1蔵につき最低1種類は飲んでみようと思いトライしているが、酒造組合加盟ベースでは27蔵中5蔵を残している。



今回掲載の山口酒の多くは地元消費の酒と思われ、隣県である広島県ですら見掛けない酒が多い。

その中で少し推してみたいのは、周南市の「勢力(せいりき)」だ。

ほのかにフルーティーで切れ良く仕上がっており、購入した酒の中では嫌なところが少なく、飲みやすい1本ではないだろうか。

僕のような在野の酒飲みではなく、メジャーな方にもこのような取り組みをしていただき、地方の蔵に光を与えて下さると嬉しく思う。



(評価は、なし~★★★★★。あくまでも個人の主観による。)



奥出雲 純米 ★★
島根県仁多郡 奥出雲酒造 720ml 1,200円 酒蔵奥出雲交流館@島根県仁多郡

奥出雲酒造(おくいずもしゅぞう)のある仁多郡奥出雲町は、面積の90%を山林が占め、その合間を縫って棚田状に水田が広がる。

そのような背景があるからだろう、島根県内の酒蔵が使用する酒造好適米の内、約70%がこの地で栽培されているとの事。



当蔵の創業は2004年。

データ上では、創業から10年も経っていない蔵である。

本酒を購入した道の駅:酒蔵奥出雲交流館は2007年の開駅。

道の駅は設立3年の会社が出来るような事業ではなく、不思議に思って調べを進めてみると、当蔵は第三セクターであることが判明した。



奥出雲町に合併前の仁多町が2003年に廃業した八千代酒造の経営権を買い取り、その翌年に第三セクターの奥出雲酒造を設立という経緯のようだ。

2009年時点での情報によると石高は100石程度。

スタッフは杜氏を含めて4名というから、道の駅の立派な印象とは全く異なる側面が出てくる。



開栓直後。

瓶口からは、バニラっぽくもあり洋菓子っぽくもある香りが上がってくる。

実際に飲んでみると端麗辛口系で、仕舞の酸味は白ワインのようで口の中はさっぱり。

ワイングラスで飲むと旨いと書かれていたので試してみたが、個人的には苦味が増えただけでその良さが分からなかった。



開栓から5日ほど経つと、当初のニュアンスは無くなり、もみ殻のような穀物感のある辛口の酒になった。







七冠馬 純米生 ★★★
島根県仁多郡 簸上清酒 720ml 1,208円 蔵で直接購入

先に紹介した奥出雲酒造が創業から10年未満の若い蔵なら、「簸上清酒(ひかみせいしゅ)」は創業300年の老舗蔵。

創業した1712年当時は「冨田屋(とだや)」という屋号を用いていており、最近、この屋号を冠した酒を復活させて作り出したとの事。



当蔵は泡なし酵母発祥の蔵としても知られており、1962年(昭和37年)に国税庁醸造試験技官の秋山氏によって酵母が突然変異した事が解明され、協会泡なし酵母の誕生へと繋がっている。

泡がない事でタンクからの泡の吹きこぼれが無くなり省労力化に繋がる事と、密閉タンクでの仕込が可能となるため、醸造終了後は貯蔵に用いてスペースとコストがカットできる事がメリットだそうだ。



本酒は、松江道を使った日帰りドライブの道中で蔵に立ち寄り、購入。

「七冠馬」とは、かの「シンボリルドルフ」の事で、蔵の方の話によると、蔵元の親族がシンボリ牧場に嫁がれたことが縁で誕生した酒との事。

中でも生酒は広島では買えないとお勧めいただいたため、購入を決意。



開栓直後。

瓶口からは米の香りが感じられ、この時点で少し期待してしまう。

実際に飲んでみると、酸味がベースにあり、そこに米の旨味が絡んでいくが、酸でサッと切れる印象。

この切れ味は七冠馬「シンボリルドルフ」の上がり3ハロンと重ねたのだろうか。



開栓から5日後。

仕舞の酸は健在だが旨味が乗っており、初日よりも旨いと感じた。

これは、もう少し飲んでみたい。







勢力 純米酒 ★★★
山口県周南市 中村酒場 720ml ?円 蔵で直接購入

「中村酒場(なかむらしゅじょう)」については情報がほとんどなく、分かったのは以下の内容のみである。

創業は1920年(大正9年)。

何代か前に海運業をされていた頃の機帆船の名前から「勢力(せいりき)」という銘柄名が生まれたそうだ。



「中村酒場」のある周南市福川は、1889年(明治22年)に都濃郡福川村として成立。

その後は、徳山市と合併→分立、南陽町から新南陽市・周南市へと合併・改称等を繰り返して現在に至る。



開栓初日。

さっぱり系の酸が味のベースに感じられ、少しの果実味や辛さが感じられる。

仕舞にはやや甘さが残り、そのせいか少し野暮ったい印象を受ける。

しかしながら果実味が良い方に働いており、飲みやすいと感じる酒だ。

個人的には好きな部類の酒である。







花かほり 純米吟醸 ★★
山口県周南市 山縣本店 300ml 528円 マックスバリュ@山口県周南市

旧山陽道に面した「山縣本店(やまがたほんてん)」は、日本酒だけではなく芋焼酎や梅酒・みかん酒等のリキュールを造る酒蔵で、創業は1875年(明治8年)。

蔵元の先祖が広島県山縣郡(現在の山県郡)で関ヶ原の戦いで敗れ、毛利公に従い当地に移り住み、明治になって酒造業をはじめたとの事。

本酒は蔵が閉まっていたため、休憩がてら最寄のマックスバリュに立寄った際に見つけ、購入。

酵母が桜の花からとった「やまぐち桜酵母」で醸した酒という点に興味を抱いたのが購入のきっかけである。



開栓初日は常温で。

ややトーンの高い米の旨味が感じられ、水を思わせるナチュラルな口当たりが特徴。

仕舞には、ほのかな甘さが感じられるタイプ。

香りは、日本醸造協会誌2002年1月号によると「甘くほのかに桜を連想させる香り」とあるが、この時は香りはほとんど感じなかった。







幾山河 純米原酒 ★★
山口県下松市 金分銅酒造 720ml 1,400円 蔵で直接購入

山口県東部の瀬戸内海沿いにある下松市。

周南市と光市に挟まれるこの地は、大型商業施設の出店が相次いでいるからだろうか、平成22年国勢調査によると人口増加率は山口県内19市町中トップの伸び率である。

半島のように海に向かって延びる笠戸島では、かつてイシガレイの日本記録65.5cmが釣れており、座布団カレイ(座布団のように大きなカレイ)が釣れる場所として一世を風靡した時期もある。

なお、サーフキャスターの端くれだった僕自身は、笠戸島は未訪に終わっており、上関漁港で釣った50cmのイシガレイが自己ベストである。



さて、本酒を醸す金分銅酒造は、1900年(明治33年)の創業。

旧山陽道に面しており、江戸時代には門前宿場町として栄えた地で酒を醸している。

年間150石程度の生産量という情報もあり、概ね県内で消費されている事が推察できる。



開栓初日は常温で。

原酒らしい強さと共に、やや切れの悪い野暮ったさを感じる。

添付の説明書きにあったような酸味は影を潜めている印象。



開栓から10日ほど経つ頃には野暮ったさが抜け、米の旨味と辛さが混じりあった味わいに。

酸味は、温度が少し上がってくると顔を出してくる。

初日よりは旨い印象を受けた。







信濃錦 純米 ★★
長野県伊那市 宮島酒店 180ml いただきもの

西に中央アルプス、東に南アルプスを従え、南北に天竜川が縦断する伊那市。

伏流水の源流地であり、酒米「美山錦」の主産地である当地は、酒造りにうってつけである。

当地に1911年(明治44年)に創業した「宮島酒店(みやじまさけてん)」は、安心して酒を楽しんで欲しいとの想いから、1967年(昭和42年)には防腐剤を用いない酒造法を発明、2005年(平成17年)には全ての原料米を無農薬または減農薬栽培米とし、2006年(平成18年)からは全量純米酒としているとの事。



本酒は友人からみやげ物としてもらい受けたもの。

初めて飲む銘柄かと思ったが、信濃錦と当蔵の別銘柄である斬久郎の2種を飲んだことがあるようだ。



改めて飲んでみると、グッと味が乗った濃い目の口当たりで、わずかながらミントのようなスッとしたフレーバーを感じる。

以前飲んだ際は軽い飲み口だったので(と書きながら、思い出したのはこれを書く時)少し驚いたが、保存状態による変化と捕らえるのが自然だろうか。







龍の尾 特別純米 ★★
山口県周南市 男自慢酒造 720ml 1,575円 お酒のアタック@山口県周南市

廿日市市吉和のウッドワン美術館に収蔵されている「毛糸肩掛せる麗子肖像」。

作者である岸田劉生の娘がモデルとなっており、この肖像画は、数ある「麗子像」の内の1点とされている。

岸田は満州に渡った後、画商の勧めにより徳山(現:周南市)を訪れ、そこで38歳の若さで急逝する。

徳山に立ち寄った詳しい経緯までは調べていないが、岸田は「男自慢」という酒を愛でており、それが蔵元が近い徳山に立ち寄るきっかけになっているとすれば、個人的には非常に親近感が沸くというものだ。



さて当蔵の創業は1895年(明治28年)。

蔵の公式サイトを見る限りでは、平成8年ごろまでは自社の蔵で酒を醸していたようだが、現在は「佐波川沿いの酒造場」で醸造されているとの事。

その蔵は防府市の「竹内酒造場」ではないかと、意味の無い詮索をしてしまったが、両者には県の酒造組合に加盟していないという共通点があり、あながち間違っていないのではないかと考えている。



さて本酒は、蔵が休みだったため購入を諦めていたんだが、偶然前を通りかかった「お酒のアタック」で見つけて購入した次第。

開栓初日。

味のベースにはほのかな米の旨味を感じ、そっと寄り添うように辛味と酸味が現れる。

ぼんやりとした味わいの酒という印象だ。

開栓から1週間ほど冷蔵庫で冷やして飲んでみると、少し旨味が乗って、味の輪郭が出てきたように感じた。







白鴻 純米吟醸無ろ過生原酒 広島雄町 ★★★
呉市安浦町 盛川酒造 720ml 1,680円 石川酒店@西区古江西町

蔵については2012年8月の記事を参照の事。

しばらく島根と山口の酒を飲んでいたが、グッと旨味が乗った酒が欲しくなり、近所の石川酒店に出向いた。

この日は「無ろ過生原酒」に狙いを絞っていたんだが、首尾よく雄町で醸した本酒に出会うことが出来、迷わず購入した次第。



グッと乗った甘苦な旨味が雄町らしい。

仕舞もしつこくなく、久々に期待通りの旨い酒だった。

試しに温めて飲んでみたが、40度少々では米感が膨らむものの、60度近くまで上げると少しスレンダーな印象にチェンジ。

冷やして飲んだ方が好みの1本である。







杉姫 上撰 ★
山口県山口市 山城屋酒造 180ml 204円 Yショップ山城屋@山口県山口市

当蔵があるのは、山口市道場門前町。

善福寺の門の周辺にあった商店や町屋の集合体を門前と言い、道場門前町はそれに由来する町名だとの説がある。

道場門前町には商店街があり、その西端にある「阿部橋」周辺は、豪商「阿部家」の所有地。

旅籠や酒造場、両替商等を多角経営しており、木戸孝允らの密談の場となった「枕流亭」も所有していたとの事。

後に阿部家は、旅籠・両替商の「本家安部」・醤油醸造の「醤油安部」・酒造業・お茶業の「山城屋安部」の3家に分裂。

「山城屋安部」は山城屋酒造の前身で、現在の蔵元は宮崎氏となっている。

なお「本家安部」と「醤油安部」の現在の状況は、調査不足につき不明である。



当蔵ではすでに醸造をしておらず、蔵のブログによると周南市の「山縣本店」で酒が造られているそうだ。

本酒はいわゆるワンカップ酒。

蓋には副原料として醸造アルコールしか書かれていないが、店内の表示を見ると糖類も添加されているとの事。

実際に飲んでみての印象だが、おそらく糖類も添加されていると感じた。

ベースの甘みと頭にノイズが走るような嫌味が感じられるが、飲み口は案外悪くなく、一気に飲み干した。






来福X ★★★
茨城県筑西市 来福酒造 720ml 1,575円 大和屋酒舗@中区胡町

本酒の名前は、「福や来む 笑う上戸の 門の松」という俳句にちなみ命名されたとの事。非常に縁起の良い名前だと感じるが、一方で「死神」という不吉な(?)名前の酒もある。さて本酒を醸す「来福酒造(らいふくしゅぞう)」は、1716年(享保元年)の創業。

先祖である近江商人が良い水を求めて、当地に創業したそうだ。

約10種類の酒米と約7種類の酵母を使い酒を醸しているそうだが、想像するに、色々な組み合わせを少量タンクで仕込み、常にチャレンジをされてるのではないだろうか。

公式サイトによると確かに商品ラインナップは多く、酒米は「愛山」「雄町」「亀の尾」「山田錦」「八反」「山田穂」「八反錦」「若水」などがあり、面白いスペックで言うと精米歩合8%の酒やアルコール度数21度の凍結濃縮酒を造られているようだ。



さて本酒は、以前から大和屋で見掛けて気になっていた酒である。瓶に張られたラベルを見ると通常はその酒のスペックが書かれており、奈良県油長酒造の「風の森」のようにもろみ日数まで明らかにしている蔵もある。

しかし本酒は、精米歩合50%・アルコール度数17%・生原酒以外のスペックは明らかにされておらず、「頭で考えずに飲んで欲しい」との想いからそうされているようだ。

個人的にはスペック隠しよりも「何故にX(エックス)?」と気になり、購入した次第。



実際に飲んでみると、とてもふくよかな味わいで、米の旨味がしっかりと効いている。くどくならないよう甘美な酸味も設えており、濃醇旨口な一本に仕上がっている印象。

カタカナで表すと、ジューシー&フルーティだろうか。

使用されている酒米は強力と予想してみたが、いかがだろうか。

なお、本酒はOLから東京農大に入られて酒を学ばれた田中麻奈氏の監修と言うことで評判のようだが、勉強不足につき存じ上げないため、少し勉強してみようと思う。







神雷 純米 ★★★
神石郡神石高原町 三輪酒造 1,800ML 1,000円 やまや@佐伯区八幡

本酒を醸す「三輪酒造(みわしゅぞう)」は1716年(享保元年)の創業で、先に紹介した「来福酒造」と同時期である。

酒名は、蔵に落雷があった際に大きな被害が無く、蔵の所在地が神の宿る神石郡であることに由来し、「信頼」にも掛けているようだ。



本酒は、ふらりと立ち寄った「やまや」で、アウトレット商品の中にあるのを発見し、購入した次第。

1年前の酒という理由で随分と安く買えてしまい、非常にラッキーだった。



開栓して飲んでみると、やや熟成感のある酸味が感じられるが、旨辛テイストでじんわりと旨い。

ノーマルの純米酒は地味ではあるが、新酒や生原酒だけでなくこの手のスペックもぜひ飲んでみて欲しい。







大信州 純米吟醸 夏のさらさら
長野県松本市 大信州酒造 720ml 1,500円 石川酒店@西区古江西町

蔵については2012年10月の記事を参照の事。

本酒は、少し蒸す夜に立ち寄った石川酒店で、この暑さを払拭するのが欲しいとのリクエストに対し勧められた酒だ。

説明によると、さらっとして軽いので丁度良いのではという事だった。



開栓初日。

香りは穏やかだが、苦味を伴うような雰囲気を感じる。

実際に飲んでみると、強めの旨味と酸味が感じられ、仕舞いには辛味と苦味が。

開栓から30分ほど経つと少しさらさらし始めてきたが、この時点では、ボリュームのある味わいの酒だ。



ラベルには昨年の12月に瓶詰めし、出荷時まで約5ヶ月間冷温貯蔵していたと書いてある。

その期間内に少し熟成が進み味が乗ったのかもしれないと言う事だろうか。







笑四季 リバティン 越神楽50純米吟醸 ★★★
滋賀県甲賀市 笑四季酒造 720ml 1,700円 リカーショップマエカワ@呉市海岸

蔵については、2011年12月の記事を参照の事。

今回は、笑四季の酒が恋しくなり、呉市内中心部の洋食店訪問や商店街訪問と絡めて購入しに行った次第。

本酒は新潟県で新しく開発された「越神楽」という酒米を原料とし、酵母には京都酵母を使用。

少し調べてみると、京都酵母とは京都市産業技術研究所に所蔵されている酵母で、かつて試験研究用に頒布された6号酵母を再選抜して、今回の酒に使ったとの事。

このリバティンには601号酵母(6号酵母の泡無し)を使ったラインナップもあるそうで、よく考えてみると6号酵母の新旧競演と言う面白い試みをされているようだ。

購入したリカーショップマエカワにこのバージョンがあったかどうかは確認していないが、もし見逃したとしたら、何とも残念なことである。



開栓初日。リンゴ蜜のような果実味と軽快な酸味に渋みが感じられ、飲み口としては軽めに仕上がっている。

温度が上がると米っぽさが出てくるところが、また面白い。



二日目は初日よりもさらっとして飲みやすく、三日目は甘酸っぱさが増し仕舞には辛味を伴う。

毎日ぐい呑み1杯ずつ味わっているが、やはり僕はここの酒が好きみたいだ。







笑四季 モンスーン 山田錦 ★★★
滋賀県甲賀市 笑四季酒造 720ml 1,785円 リカーショップマエカワ@呉市海岸

蔵については、2011年12月の記事を参照の事。

本酒は昨年初めて購入して気に入った貴醸酒で、モンスーンというシリーズ名を冠している。

昨年は4種類リリースされていたが、今年は山田錦と玉栄の2種類のみ。

4合瓶メインのリリースで一升瓶は業務用のみと、購入した酒屋で伺った。

本シリーズは、完熟系の甘さを果実系の酸味で覆うような重厚な味わいが気に入っている。



購入した本酒は昨年飲んでいない山田錦。

単純な比較は出来ないが、実際に飲んだ印象を書くと、開栓初日は昨年飲んだ五百万石や玉栄ほど甘くなく、アルコール感がやや強い。

個人的な好みからいうと、ややスケールダウンだろうか。



ベストコンディションは開栓二日目で、酸が立つ事で甘さが引き立つというナイスバランス。

温度が上がると米感が増すところも良いと思う。






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